税金対策に向いているトレード方法とは?
FXには大きく分けて3つのトレード方法があります。
- 細かくエントリーと利確を短い時間で何度も行うスキャルピング。
- 基本的に1日か2日程度で、発生した波の流れをとっていくデイトレード。
- 長期間ポジションを保有していく、スイングトレードやポジショントレード。
この中で、ポジションを保有することで税金対策にもなる「ポジショントレード」が最も最適なトレード方法です。
FXには、スワップポイントといってポジションを保有するだけで毎日お金がもらえるというものもあり、ポジショントレードにはかなりの利点があるといえます。
しかし、リスクもとても大きく、大きな資金を持っており、それに対して少ないロット数で運用できる人に向いているとも言わざるを得ません。
では具体的にどんなリスクがあるのでしょうか?それらリスクに関して詳しく紹介していきます。
急激な相場の変動によるリスク
通常、トレーダーはリスクを抑えるために損切りの自動決済注文を入れているものですが、ポジショントレードのように長期に保有するトレードでは、その損切り幅がとても大きなものとなってしまいます。
それはなぜか? 要人発言や指標発表などいつ起こるか分からず予想しない相場の急激な変動に備えなければならないからです。
この点、デイトレードならば、指標の時間帯は避けてしまえばいいし、要人発言やその他突発的な相場の変動に対しても、ポジションを保有している時間が少ないため回避しやすく、巻き込まれてしまったとしても、少ない損切り幅のため損害は少ないのです。しかし、ポジショントレードではそうはいきません。なぜなら、相場の急激な変動はよくあることだからです。
そのため、大きな損切り幅を余裕をもって用意しておかなければ、直ぐに自動決済されてしまい、損が膨らむ一方となってしまいます。
この損切り幅に耐えれるだけの資金が必要なことがこの事実からお分かりいただけたかと思います。
自動決済注文が使えないリスク
日本のFXの証券会社は土日が休みです。では休みの間自動決済注文はどうなっているのかというと無効となっています。営業再開日の月曜にいきなり自動決済が発動してしまうのです。
このリスクは大変大きなリスクです。基本的にFXは借金を背負わない仕組みがあります。強制ロスカットといって、証券口座の総資金の5~6割を失うと自動で決済してくれるというものです。しかし、土日にポジションを持ち越してしまうと強制ロスカットすらできずに、下手をすると借金を抱えることにもなりかねないのです。
こういったリスクがあるため、週を持ち越してのトレードに耐えるためには、大きな資金に対しての小さなロット数での運用をする必要があります。
◆まとめ
税金対策としてFXを運用する方法を紹介してきましたが、ポジションを保持することは基本的には危険な行為です。しかし、ロット数を制限すれば現実的にリスクをほぼなくしてポジショントレードを運用することは可能です。
しかし、初心者の方はまずはデイトレードを行い、土日のポジション持ち越しはしないことをおすすめします。
デイトレードであっても、3年間の繰越控除は使えるため、損失を出してしまった場合は、必ず確定申告し、翌年以降の税金を少なくしましょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員