老後を見据えた資産形成が重要だと、国も投資を推奨し、FXにおいても税制面で優遇されています。そんなFXはポジションを長期間保持すると税金対策としても有効だといわれています。しかし株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏は初心者には勧められないといいます。なぜなのでしょうか。みていきましょう。
FXは長期保有が有効だが…初心者には勧められないワケ【プロトレーダーの解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

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FXは税制面で優遇されているが…

近年日本国では、投資を推奨する動きが出てきています。積立NISAなどがその代表格ですが、ようするにこれは、将来の貯蓄は自分で行ってほしいという政府の要望であり、今後はますます自分の身は自分で守っていかなければならない状況となっていくでしょう。
実際、FXや株などは、非常に税制面で恵まれており、一律20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税が0.315%)となっています。


しかし注意しないといけないのは、同じFXといっても海外FXとか、あるいは仮想通貨といった投資においては、日本のFXで分類されている申告分離課税が適用されず、累進課税が適用されてしまい、最大55%という税率となってしまうので気を付ける必要があります。そして、FXにはその性質上、更に税金対策となるトレード方法も存在しています。

ポジションを保有していると税金が発生しない

そもそもFXでは、エントリーしポジションを持った状態では税金は発生しません。利確したときにはじめて収益とみなされ税金が発生するのです。

 

FXの税金が発生する所得は、サラリーマンなどの給与所得がある人の場合は、年間20万円で主婦や学生などFX以外で収入がない人の場合は48万円となっています。

 

もし、年間で既に利益が発生していて、上記の金額を超えている場合、含み損を決済することで、税金を発生させなくすることができます。

 

逆に、含み益になっているポジションを決済してしまうと税金が発生してしまう場合は、翌年に持ち越して、決済させないことで税金を発生させないことも可能なのです。

 

損失を出してしまった年でも確定申告をしておけばお得

FXの場合3年間の繰越控除があるため、損失が出てしまった場合でも必ず確定申告してください。今年の損失を翌年以降に繰り越すことで、翌年度に大きな利益が出た場合、支払う税金の金額を少なくすることができるのです。