FXは稼げそうだと思って安易にトレードを始める人がいますが、勉強もせずに始めてしまうと大きな失敗を招くことがあります。FX初心者のよくある失敗原因を把握し、適切な対処法を実行すれば失敗リスクの軽減が可能です。継続的な利益を目指すのであれば、失敗原因や対処法は押さえておく必要があります。ここでは、FX初心者のよくある失敗原因9つと対処法8つについて解説します。
FX初心者が大損する「9つの理由」と「8つの対処法」【プロトレーダーの解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

FX初心者の失敗を防ぐための対処法8

FX初心者のよくある失敗原因を防ぐためにも「事前に勉強をする」「取引ルールを決めておく」「最初は高金利通貨を避ける」などの対処法を実行しましょう。

 

ここで紹介する対処法を行うことで、失敗リスクを軽減することが可能です。FXの失敗を防ぐ8つの対処法について、1つずつ紹介します。

 

1.事前に勉強をする

 

失敗リスクを軽減するために、FXを始める前に勉強をして基本的な知識を身につけましょう。通貨の特徴や相場の見方など、基本的な知識がなければ相場分析ができず、根拠のある売買ができません。

 

本やセミナー、Webサイト、動画など、さまざまな方法で次のようなことを勉強しましょう。

 

・通貨の特徴

・売買益(為替差益)やスワップポイントの仕組み

・チャートの見方

・テクニカル指標の使い方

・重要指標の把握

・ファンダメンタルズ分析の考え方

・新規・決済注文方法

・取引ツールの使い方

・マーケットニュースの見方

・ロスカットなどのルールの把握

 

FXで継続的な利益を狙うのであれば、これらの知識は必須です。Webサイトや動画は無料なものが多く、本は1,000円〜1,500円前後で購入できます。それほどお金はかかりませんので、勉強したうえでFXを始めるようにしましょう。

 

2.デモトレードで練習をする

FXの本番を始める前に、デモトレードで練習をしましょう。デモトレードとは、各FX会社が提供している無料の練習用FXシステムです。バーチャルマネーを使って取引するため、利益や損失が出ても実際のお金は1円も増減しません。

 

実践同様の取引ツールを使い、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析、新規・決済注文を練習できます。バーチャルマネーを使い、本番さながらの環境でFX取引ができるのがデモトレードの魅力です。

 

勉強してインプットした知識を練習でアウトプットすることで、知識を定着させ、スキルを高められます。

 

また、デモトレードは、取引ツールの見やすさや使いやすさを確認できるため、FX会社選びにも役立ちます。失敗リスクを軽減するためにも、本番前にデモトレードで練習をしてください。

 

3.取引ルールを決めておく

FX初心者によくある失敗原因の「感情的な取引」を防ぐためにも、事前に取引ルールを決めておきましょう。「XX pips上がったら利確する」「OO円含み損が出たら損切りする」「重要指標発表前はエントリーしない」など、事前に決めたルール通りに売買をすれば、感情的な取引を回避しやすくなります。

 

特に大切なのが利確と損切りのルールです。これらのルールがないと「もう少し上がるかもしれない」「相場が元に戻るかもしれない」など淡い期待を持ち続け、大損する可能性があります。収益も不安定なものになるでしょう。

 

失敗リスクを軽減するために、事前に取引ルールを決めるようにしてください。

 

4.相場分析をしてからエントリーする

失敗原因の「勘に頼って売買をする」「とにかくポジションを持ちたがる」などを防ぐためにも、エントリー前の相場分析を徹底しましょう。

 

テクニカル分析やファンダメンタルズ分析をすれば、相場の動向を予想でき、根拠を持って売買ができるようになります。予想が外れたとしても「こういった見方もできる」など次回へ向けた改善ができ、分析の精度を高めることが可能です。

 

FXで継続的に利益を稼ぐには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析が不可欠です。相場分析をしたうえで売買するようにしましょう。

 

5.証拠金維持率に余裕を持たせる

ロスカットになり大きな損失を負わないように、証拠金維持率は余裕を持たせましょう。証拠金維持率が100%近い水準だと、相場が下がった際にロスカットになる可能性が高くなります。

 

ロスカットにならなくても、リスクが高まることで冷静な判断ができなくなり、一部のポジション解消や証拠金の追加入金などの対応を迫られます。FX会社によってロスカット基準は異なりますが、少なくとも200%〜300%以上の証拠金維持率を保つようにしましょう。

 

証拠金維持率に余裕を持たせ、定期的に水準をチェックすることで、ロスカットという最悪の事態を回避しやすくなります。

 

6.最初は高金利通貨を避ける

FX初心者の高金利通貨取引は、失敗の原因になりえます。トルコリラや南アフリカランド、メキシコペソなどの高金利通貨は、スワップポイントは高いものの流通量や取引量が少なく相場変動が激しいからです。スワップポイント以上の為替差損を負うことはよくあります。

 

また、情報量が少ないため相場分析は簡単ではありません。FX初心者には、米ドルや円、ユーロなどのメジャーな通貨がおすすめです。高金利通貨のように相場変動が激しくなく、情報量が多いのですぐに状況を把握できます。

 

失敗リスクを軽減するために、最初は高金利通貨を避けましょう。

 

7.レバレッジは低く抑える

レバレッジは諸刃の剣のため、低い倍率に抑えるようにしましょう。高レバレッジだと、わずかな値動きで大きな含み損を抱え、ロスカットの可能性が高くなります。追証が発生し、大損するリスクもあります。

 

高レバレッジ取引はリスクが高いため、FX初心者はレバレッジを低く抑えるよう心掛けてください。

 

8.少額資金で始める

FXの失敗リスクを軽減するために、初心者は少額資金で始めましょう。知識が乏しく経験が浅いうちから大金を投じるのは危険です。ロスカットにでもなれば、資金の大半を失い大ダメージを負ってしまいます。

 

少額資金であれば、多少損失を負っても大きなダメージは免れます。最低取引単位が1,000通貨のFX会社であれば、米ドル/円が4,000円〜5,000円程度の証拠金で取引が可能です。

 

まずは少額資金で取引を始めるようにしてください。

 

■まとめ

FX初心者によくある失敗原因を把握し、同じ失敗をしないように対処することで、失敗リスクの軽減が可能です。原因の把握や対処法の実行をしない場合と比べて、継続的に利益を出しやすくなるでしょう。

 

FX初心者の方は、ここで紹介した「とにかくポジションを持ちたがる」「勉強や練習をせずに本番を始める」などの失敗原因を理解したうえで「取引ルールを決めておく」「事前に勉強をする」などの対処法を、ぜひ実行してみてください。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員

 


 

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