国勢調査から未婚率を算出していくと、深刻な数値がみえてきました。
都道府県「未婚率」ランキング…結婚適齢期、5人に2人は未婚の深刻 (※写真はイメージです/PIXTA)

マッチングアプリで理想の人に出会えるのか?

未婚が増えている理由は、経済的な側面のほか、色々とありますが、そもそも「出会いの場がない」という声もよく聞きます。

 

確かに、以前は職場結婚はよくある話でしたし、若い男女をくっつけようとお節介な人が社内にいたもの。しかし最近は会社関係の人と交際などはありえない、という人が増加。そうなると、社会人になるとめっきりと出会いがなくなります。

 

そこで最近、出会いのツールとして存在感を増しているのが、マッチングアプリ。ひと昔前であれば「えっ、アプリ……」とひかれることも多かったですが、近頃は出会いの定番となっています。

 

消費者庁では、昨年の11月、3年以内にマッチングアプリを利用したことがある20歳以上にアンケートを実施。『マッチングアプリの利用状況に関するアンケート』として結果を公表しています。

 

それによると、初めてマッチングアプリを利用したのは、2020年~2021年が4割弱。コロナ禍で行動が制限されるなか、出会いのツールとして認知されたことがみてとれます。

 

Q.初めてマッチングアプリを利用したのはいつ?

2015年以前:13.0%

2016年:5.2%

2017年:9.1%

2018年:15.5%

2019年:19.6%

2020年:22.7%

2021年:14.9%

 

またマッチングアプリを利用する理由としてあげられているのが、「多くの人と出会えるから」「希望の条件で相手を探せるから」など。アプリならではのメリットを感じていることがわかります。

 

Q.マッチングアプリを利用する理由

「多くの人と出会えるから」55.0%

「希望の条件で相手を探せるから」47.5%

「普段の生活では接点のない人と出会えるから」41.5%

「気軽に出会えるから」34.1%

「料金や安い/無料だから」33.3%

「自分の都合のよい時間に利用できるから」26.4%

「実際に会う前にコミュニケーションをとれるから」23.8%

「結婚を意識している人と出会えるから」22.1%

 

そしてマッチングアプリによって75%強の人が幅はありますが、実際に人と会っています(4分の1はアプリを利用していても、誰とも会えていません)。

 

Q.マッチングアプリで実際にデートした人数

1人:14.3%

2人:11.0%

3人:12.8%

4人:5.0%

5人:8.7%

6~9人:11.2%

10~29人:8.9%

30人以上:3.7%

デートをしたことがない:24.2%

 

メリットがある一方、当然デメリットもあるもの。WEB上だけではコミュニケーションでは、「イメージと違った」「ドタキャンされた」などのトラブルも。なかには「詐欺があった」(2.3%)など、犯罪に巻き込まれるケースも報告されています。

 

Q.マッチングアプリを利用しているときに、トラブルにあったり困ったりしたことは?

「顔や体型等の見た目が写真のイメージと明らかに違った」24.0%

「デート等をドタキャンされた、デート等に現れなかった」15.5%

「理想の相手となかなか出会えなかった」14.7%

「サクラがいた」14.0%

「年齢・収入・職業・居住地等のプロフィールを詐称された」10.5%

「マッチングアプリ外(SNSやメール等)でのやりとりをするよう誘導された」10.3%

 

日本の大問題である少子高齢化。「出会いの減少→未婚・晩婚→少子高齢化」という流れがあるのなら、マッチングアプリはその根本を解決してくれるツールだといえます。ただその利用には細心の注意が必要であることは、いうまでもありません。