我が子が私立中学校に通う家庭…世帯年収はどれくらい?
実際、私立中学校に通う世帯の年収事情はどうなっているのでしょう。前出の調査でみていくと、まず公立中学校の場合、最も多いのは年収400万~600万円未満世帯で26.1%。400万円未満世帯も14.2%います。一方、私立中学校で最も多いのは1,200万円以上世帯で35.5%、年収1,000以上世帯で過半数を超えます。
【公立中/私立中「世帯の年間収入」の分布】
■公立中学校
400万円未満:14.2%
400万~600万円未満:26.1%
600万~800万円未満:25.4%
800万~1,000万円未満:18.7%
1,000万~1,200万円未満:10.1%
1,200万円以上:5.4%
■私立中学校
400万円未満:3.9%
400万~600万円未満:7.2%
600万~800万円未満:16.8%
800万~1,000万円未満:19.8%
1,000万~1,200万円未満:16.8%
1,200万円以上:35.5%
出所:文部科学省『平成30年子供の学習費調査』より
また厚生労働省『令和2年賃金構造基本調査』によると大卒・男性会社員の月収の中央値は33万5,900円。手取りで27万円程度、年収では500万円ほどになります。これらは私立中学校では下記10%に入る世帯、ということです。
【大卒男性会社員の月収分布】
20万円未満:5.39%
20万~22万円未満:5.99%
22万~24万円未満:7.71%
24万~26万円未満:7.52%
26万~28万円未満:7.01%
28万~30万円未満:6.32%
30万~32万円未満:5.97%
32万~34万円未満:5.12%
34万~36万円未満:4.72%
36万~38万円未満:4.28%
38万~40万円未満:3.97%
40万~45万円未満:8.64%
45万~50万円未満:6.46%
50万~55万円未満:5.24%
55万~60万円未満:3.76%
60万~70万円未満:5.16%
70万~80万円未満:2.83%
80万~90万円未満:1.43%
90万~100万円未満:0.75%
100万~120万円未満:0.78%
120万円~:0.96%
出所:厚生労働省『令和2年賃金構造基本調査』より算出
大卒男性会社員で年収1,000万円を超えるのはわずか6.73%しかいません。片働きで我が子を私立中学校に通わせられる家庭がある一方で、実際は共働きでないと私立中学校に通わせることができない家庭が相当数いるだろうと考えられます。
親にとってやる気になった我が子をみるのは嬉しい限りですが、自身の収入を顧みたとき、思わずため息しかでない人も多いようです。