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公立派の我が子が「中学受験したい!」と突然言い出したら…
受験シーズン。中学受験は多くが終わり、ひと息ついた家庭も多いことでしょう。一方で、来年度以降に受験を控えている家庭では、先輩方の頑張る姿をみて、気合が入っていることでしょう。
「うちは公立派だから、中学受験は関係ない」と知らんぷりの人も多いでしょうが、周りに感化され「わたしも中学受験したい!」と突然やる気を見せる子どもも多いようです。
東京都教育委員会『令和3年度公立学校統計調査報告書』によると、令和3年3月に東京都の公立小学校を卒業したのは9万7,695人で私立中学校への進学者は18,281人(都外中学等への進学者除く)で進学率は18.99%。さらに区部に絞ると、進学率は23.90%と、児童4~5人に1人は私立中学に進学している計算になります。受験はしたけど公立中学校に進学した児童も合わせると、さらにその割合は高くなるでしょう。
また区ごとにみていくと、最も私立中学進学率の高い「文京区」では47.89%と、過半数に近い割合。このように、特に東京都区部では中学校受験は特別なことではなくなっています。
【東京23区「私立中学進学率」トップ5】
1位「文京区」47.89%
2位「中央区」43.22%
3位「港区」42.34%
4位「目黒区」39.21%
5位「千代田区」38.43%
出所:東京都教育委員会『令和3年度公立学校統計調査報告書』より作成
ここで「子どもがやる気になっているなら」と方向転換できる人もいれば、できない人もいるでしょう。
――うちの収入じゃ、私立中学なんて
文部科学省『平成30年子供の学習費調査』によると、公立中学校の学習費は総額48万8,397円。それに対して私立中学校は140万6,433円と、公立中学校の約3倍。細かくみていくと、学校教育費は公立中学校で13万8,961円、私立中学校で107万1,438円。授業料等は公立中学校の8倍にもなります。
将来見込んでいた教育費が3倍になるかもしれないのですから、二つ返事で我が子の中学受験を応援とはいかない人も多いでしょう。