連日報道されているウクライナ情勢。昨今の物価高にも影響していることから、関心を寄せている人も多いでしょう。果たしてウクライナ危機は、物価高は、いつ収まるのでしょうか。みていきましょう。
世界「軍事力」ランキング…「ロシア」と「ウクライナ」、あまりに大きな力の差 (※写真はイメージです/PIXTA)

ただGDPに軍事費が占める割合は、「ロシア」と「ウクライナ」で大きな違いはありません。トップは中東の国「オマーン」で、GDPの10%を軍事費が占めています。中東諸国が上位にランクインしているなか、「ロシア」は10位。そして「ウクライナ」が11位。ちなみに軍事費トップの「米国」は16位、「中国」は71位、「日本」は126位です。

 

【世界「対GDP軍事費」トップ10】

1位「オマーン」10.8% *4

2位「サウジアラビア」8.4%*2

3位「アルジェリア」6.6%

4位「クウェート」6.5%

5位「イスラエル」5.6%

6位「アゼルバイジャン」5.3%

7位「ヨルダン」4.9%

8位「アルメニア」4.8%*3

9位「モロッコ」4.2%

10位「ロシア」4.2%

 

出所:世界銀行(2020年)

*2:予算ベース

*3軍人恩給を含まない

*4:資本的支出を含まない

 

また武器の輸出額をみていくと、ロシアは世界第2位の輸出国。ウクライナもランキングに名を連ね、世界20位の武器輸出国です。しかしその差、27倍。ロシアの武器製造力がいかに巨大かを物語っています。

 

ウクライナ危機と聞くと、日本人は最近の出来事だと思っている人もいるでしょう。しかしその懸念は、ロシアによるクリミア半島の併合以降、ずっとくすぶっているもの。ウクライナの対GDP軍事費は、2014年2.25%から4.13%と2%も増えています。それだけウクライナ周辺諸国は緊張が続いてきたのです。

 

昨今よく耳にする値上げラッシュですが、いずれ収まるだろう、と楽観的に考える人も多いでしょう。しかし、その一因がウクライナ情勢であり、2014年以来、緊張が続いてきたことを知ると、物価高に慣れるしかないという結論に至ってしまうかもしれません。