全国1722の市区町村で最も「公務員の給与」が高いところは?
市区町村別ではどうでしょう。指定都市も含めてみていきます。
全国1722の市区町村のなかで、最も公務員の平均給与が高いのは「東京都小平市」で47万5,268円。小平市は東京都の多摩地域の北部に位置する市で、立川市や国分寺市と隣接します。人口は20万人弱。財政力指数は0.97(2019年度)で、全国でも健全な財政状況の自治体だといえる水準です(関連記事:『【47都道府県別にみる】市区町村「公務員の平均給与」ランキング』)。
第2位は「東京都三鷹市」で46万3,530円。三鷹市は東京都多摩地域の東部に位置する市で、世田谷区や杉並区、武蔵野市などと隣接します。人口は20万人弱。財政力指数は1.17(2019年度)と良好です。
第3位は「愛知県豊田市」で45万8,928円。愛知県北部に位置する、言わずと知れたトヨタ自動車のおひざ元。人口は40万人強で、財政力指数(2019年度)は1.47と、こちらもかなり良好な自治体だといえます。
【市区町村「公務員の給与」トップ10】
1位「東京都小平市」475,268円
2位「東京都三鷹市」463,530円
3位「愛知県豊田市」458,928円
4位「神奈川県厚木市」456,677円
5位「東京都武蔵野市」455,051円
6位「広島県三原市」447,362円
7位「千葉県市川市」447,277円
8位「滋賀県草市」446,962円
9位「神奈川県藤沢市」446,690円
10位「神奈川県鎌倉市」446,336円
出所:総務省『令和3年地方公務員給与実態調査』より
また町の中で最も公務員の平均給与が高いのは「広島市府中町」で44万5,262円で、全国で14位。人口は5万人強で、日本の町村の中で最も多いといわれています。マツダの本社がある企業城下町としても知られ、財政健全指数は0.91。お隣の広島市より良好です。
村で最も高いのは「福島県飯舘村」。東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故で、全域が計画的避難区域に指定された(現在は一部を除き避難区域は解除)ことでも知られている村です。
ちなみに手当を含めない国ベースでみたとき、最も公務員の平均給与が高いのは「兵庫県西宮市」で41万3,020円。「神奈川県厚木市」「東京都三鷹市」「愛知県豊田市」「大阪府田尻町」と続きます。
市区町村の公務員の給与事情をみてきましたが、基本的に公務員の給与は民間準拠が原則。特別高いということも低いということもありません。さまざまな職種の人がいますが、このコロナ禍では苦労の最前線にいる人も少なくありません。その労苦に見合った給与が得られているかといえば、疑問がのこるところもあるかもしれません。