投資信託は、さまざまな商品に分散して運用する商品ですが、どの投資信託でも、リスク分散がそれだけでできているということではありません。投資信託はどのように選んだらいいのでしょうか。独立系FPが著書『ていねい図解!初心者のための投資信託教本』(日本橋出版)で「投資信託の選び方」をわかりやすく解説をします。
「資産寿命」を延ばす決め手は「投資信託」、その選び方は?【FPが解説】 ※写真はイメージです/PIXTA

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「資産寿命」を延ばすためにすべきことは?

この厚生労働統計の簡易生命表の表2を見ると、昭和22年(1947年)の平均寿命は、男性50.06歳。女性53.96歳。この時代が戦後の日本だと思えばこの時点と今を単純に比較するのは極端かもしれません。例えば、昭和30年(1955年)は、戦後の10年後、この時点と比較してみましょう。

 

当時の平均寿命は、男性63.60歳、女性67.75歳です。63年後の平成30年(2018年)は、平均寿命が男性81.25歳、女性87.32歳。それぞれ、男性17.65歳、女性19.57歳、伸びているのです。

 

では、平成30年(2018年)から63年後の2081年は、一体どうなっているのでしょうか。医学の進歩が、更に目覚ましくなっていくのでしょうから、もしかすると、男性は17.65+α歳、女性は19.57+α歳も伸びているかもしれません。平均寿命がこれですから、既に現年齢まで生存しているわが子世代は、最終的に何歳まで生きるかと思うと恐ろしくすらあります。人生100年時代になってきていると実感します。

 

(4)平均寿命と資産寿命

 

さて、皆さんは、資産寿命という言葉をお聞きになられたことがあるでしょうか。最近は新聞等のメディアにも取り上げられていて話題のキーワードですし、2019年6月の「老後2000万円問題」の発端となった報告書、金融審議会市場ワーキンググループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」にも使われています。

 

ファイナンシャルプランナーの間でも、一般的に使われる言葉で、老後の生活を営むにあたって、それまでに形成した資産が尽きるまでの期間を表す言葉です。今持てる自分自身の資産の資産寿命を20年延ばそうと思えば、色々工夫が必要なのは明らかです。

 

しかも、20年延ばそうとする将来のその時代は、既に現役でない時期かもしれません。つまり、既に定年後という可能性が十分あり得るでしょう。

 

健康寿命は当然延ばさないといけないわけですが、80歳以降はどうしても医療費や介護費がかかりがちです。昨今、投資に対する意識が上がり、「貯蓄から投資へ」の備え意識が上がるのは当然ですし、万が一、現時点で気付いていない場合には、意識を上げていかなければなりません。

 

資産寿命を延ばす最善策は、「現役時代に収入を増やす」「できるだけ長く働く」のが有効です。とはいえ、直ぐに職業を変えたり、副業ができたり、はたまた定年後も雇用延長して働ければいいのですが、状況によっては難しいでしょう。もう一つの策として、投資を始めて「資産を運用する」という方法を加えるのは賢明です。

 

その際に利用する金融商品で、比較的ハードルが低いのが投資信託です。一つ一つの商品に、いくつもの投資商品が入っているので、ある程度の分散が見込まれるからです。

(5)持っている投資信託の種類を知る=資産クラス(カテゴリー)を推測する

 

投資信託を選ぶ際には、自分が選ぶ投資信託が、どのような種類の投資信託に分類されるのかというのを理解して、選びます。どのような種類の投資信託かというその分類のことを、資産クラス(カテゴリー)と言います。(資産クラスについての詳しい説明は、後述にあります)

 

投資信託の名前から、おおよそどのような種類の投資信託なのかを推測します。例えば、「国内なのか海外なのか。先進国なのか新興国なのか。株式なのか債券なのか。格付けの高い債券かそうでないのか。インデックス型なのかアクティブ型なのか。」という種類です。

 

正確には、一つ一つの投資信託の目論見書で判断するのが良いですが、名前からでもざっくり推測できます。投資信託の名前を分解して、名前に入っているキーワードを見つけることで所有している投資信託の種類を知る、つまり、資産クラスを推測するということになります。

 

 

 

以下のようなキーワードが投資信託の商品名に入れられていることが多いです。

勿論、他にも色々あると思いますが、こんなキーワードで資産クラス(カテゴリー)が推測でき、投資信託を選ぶときの参考にします。

 

 

 

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