コロナ禍による外出制限、リモートワークの普及による通勤客の減少、インバウンド需要の消失……大打撃を受けている運輸業。そんな業界で働く会社員の給与事情とは? 今回はJR各社についてみていきましょう。
JRグループの平均給与…上場3社「東日本」「東海」「西日本」の年収序列 (※写真はイメージです/PIXTA)

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JR旅客6社の運輸収入…本州3社が圧倒

JR旅客6社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州)は、2021年度の年末年始期間(2021年12月28日~2022年1月日)の新幹線、在来線特急の利用者を発表しました。それによると、各社前2倍強の利用者を記録。また年末年始のオミクロン株拡大前のことですが、コロナ禍で利用者が減少するなか、久々に明るい話題となりました。

 

【JR旅客6社 2021年度年末年始期間の利用状況】

■JR北海道

利用人数:22万人(280%/78%)

■JR東日本

利用人数:308万人(250%/74%)

■JR東海

利用人数:298万人(260%/77%)

■JR西日本

利用人数:207万人(280%/72%)

■JR四国

利用人数:10万人(260%/75%)

■JR九州

利用人数:50万人(210%/72%)

 

出所:各社発表より集計

※(かっこ内数値)左:2020年度比、右:2019年度比

 

コロナ禍前の実績になりますが、国土交通省『令和元年度鉄道統計年報』でJR旅客各社の実績をみていきましょう。

 

旅客運輸収入が最も多いのは、首都圏を営業エリアとする「JR東日本」。続いて、東海道新幹線がドル箱の「JR東海」。山陽新幹線を有する「JR西日本」と続きます。この3社はまさに別格。トップの「JR東日本」は「JR四国」の実に80倍近くの運輸収入を誇り、同じJRといっても規模の違いは歴然としています。

 

【JR旅客6社旅客運輸収入】

■JR北海道

118億円/587億円

■JR東日本

5,094億円/1兆2,833億円

JR東海

538億円/1兆3,117億円

■JR西日本

1,534億円/7,034億円

■JR四国

43億円/180億円

■JR九州

325億円/1,147億円

 

出所:国土交通省『令和元年度鉄道統計年報』

※数値左:定期収入 数値右:定期外収入