老後を見据えた資産形成が重要だといわれ、その方法として「投資」が積極的に勧められています。しかし難しそうと敬遠したり、投資自体に抵抗感があったりと、なかなか一歩を踏み出せないことも。そのような人はどうなるのか……高齢者が教えてくれます。
日本の高齢者「投資、しておけばよかった」老後を迎えてからの後悔 (※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者に聞く「老後のための資産形成、いつから始めた?」

投資経験者が約6割という、日本の高齢者。そもそも投資を始めたきっかけは、男性で「自分から興味を持った」が最も多く47.8%。一方、女性の場合「家族や友人、知人に勧められた」が最も多く、29.9%。

 

少子高齢化が進み、社会保障費が増加の一途をたどる現在の日本では、政府が老後を見据えた資産形成の重要性を説き、そのために投資を積極的に推奨しています。このような事態にまだ直面していなかった現在の高齢者は、必要に迫られて投資を始めた人が多い現役世代とは違い、投資への興味・関心や他人からの勧めなどから投資を始めています。

 

投資であれ、そのほかの方法であれ、「老後のための資産形成をしてきた」という高齢者の割合は、49.6%とほぼ半数。そのスタート時期は「50代から」が最も多く15.4%。意外と、年金生活間近で、資産形成を始める人は始めていました。

 

【高齢者「⽼後のための資産形成を始めた年齢」】

「10代から」0.9%

「20代から」4.5%

「30代から」8.8%

「40代から」11.4%

「50代から」15.4%

「60代から」7.5%

「70代から」1.0%

「資産形成を特にしていない」50.4%

 

出所:一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査』

 

このような状況に対して、いまの高齢者は十分に資産形成ができているのでしょうか。

 

「老後のための資産形成の十分さ」を尋ねると、「資産形成の時間は十分だった」とするのは38.27%にとどまり、残りの61.8%は後悔の念をいだいています。また投資信託の保有者に尋ねると、「十分だった」が55.0%まで高まり、満足度は投資経験によって大きく上昇しています。

 

このような結果から、老後を見据えた資産形成は早めにスタートしたほうがいいことは確かであることがわかります。前述のとおり、いまは政府が積極的に投資を後押しし、NISAなど、資産形成に有利な仕組みや制度が整備されています。まずは始めてみる……その一歩が重要です。

 

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