老後を見据えた資産形成が重要だといわれ、その方法として「投資」が積極的に勧められています。しかし難しそうと敬遠したり、投資自体に抵抗感があったりと、なかなか一歩を踏み出せないことも。そのような人はどうなるのか……高齢者が教えてくれます。
日本の高齢者「投資、しておけばよかった」老後を迎えてからの後悔 (※写真はイメージです/PIXTA)

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投資信託の経験者…高齢者で4割

一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査』では、全国の60歳以上の投資信託などに関する意識を明らかにしています。

 

それによると、現在投資信託を保有する60歳以上は37.5%。男女別にみると、男性36.0%に対して女性は41.3%と女性の保有率が高く、年代別にみると、60代41.7%、70代37.2%、80代34.6%と、年代が下がるほど保有率は下がる傾向にあります。

 

保有する投資信託の種類は「毎月・隔月分配型ファンド」が最も高く51.6%。「バランス型ファンド」が続き、51.6%となっています。

 

【高齢者「投資信託」の保有種類】

「毎月・隔月分配型ファンド」53.4%

「バランス型ファンド」51.6%

「インデックス型ファンド」32.3%

「不動産投資信託」18.2%

「ファンドラップ」15.3%

「アクティブ型ファンド」14.0%

 

出所:一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査』

 

これまでの投資経験は、「現在投資している」が38.8%、「(現在投資はしていないが)していたことはある」が18.1%で、投資経験がまったくない人は43.1%。過半数が「投資経験あり」でした。

 

投資経験者に投資理由を尋ねたところ、「預貯金の金利が低いため」が最も多く55.0%。「投資そのものを楽しむため」35.8%、「資産を分けて保有しておくため」31.2%と続きます(すべて現投資者の数値)。

 

一方、投資未経験者にその理由を尋ねたところ「そもそも投資に興味がないから」が37.8%で最も高く、「投資の知識がないから」が37.6%、「投資するための資金がないから」が34.1%、「損をするのが怖いから」が32.0%と続きます。

 

今後、利用を検討してもいい金融商品として、預金以外で最も高かったのが「株式」で32.3%、「投資信託」が19.8%、「保険商品」が8.4%、「債券」「外貨建て商品」が8.2%、「不動産投資信託」が5.4%。メジャーな商品に人気が集まる一方で、そもそも「金融商品は利用を検討しない」という人が35.6%もいました。