都道府県別に児童の「体力」「肥満度」をみていくと
さらに同調査では都道府県ごとに集計をしています。
体力合計点の平均点を都道府県別にみていくと、小学生男児で最も点数が高かったのが「大分県」。「福井県」「石川県」「秋田県」と続きます。一方で最も点数が低かったのが「愛知県」。「山口県」「大阪府」「滋賀県」「兵庫県」と続きます。1位と47位では5点ほどの差がついています。
小学生女子で最も点数が高かったのが「福井県」。「大分県」「秋田県」「茨城県」「石川県」と続きます。一方で最も点数が低かったのが男児同様「愛知県」「神奈川県」「兵庫県」「大阪府」と続きます。
【都道府県「体力合計点平均」上位5】
■男児
1位「大分県」55.79点
2位「福井県」55.61点
3位「石川県」54.93点
4位「秋田県」54.71点
5位「埼玉県」54.52点
■女児
1位「福井県」58.49点
2位「大分県」57.77点
3位「秋田県」57.40点
4位「茨城県」57.35点
5位「石川県」57.34点
出所:スポーツ庁『令和3年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査』
また前出の通り、子どもたちの体力低下が「肥満である児童・生徒の増加」と分析していますが、肥満に関しても地域差があります。
小学生男児の肥満度(高度肥満、中度肥満、軽度肥満の合計)が最も高いのは「青森県」。「北海道」「福島県」「茨城県」「岩手県」と続きます。また小学生女児の肥満度が最も高いのも「青森県」。「岩手県」「福島県」「徳島県」「北海道」と続きます。北日本で肥満度が高いという傾向があり、食生活のほか、冬は雪に閉ざされるという環境も関係していると考えられます。
スポーツ庁としては「コロナの感染状況を踏まえ、子どもの体力向上を図るために、運動やスポーツをすることが好きな子どもたちの育成を目指した体育授業の工夫・改善等の取組を一層推進する」としています。
コロナ禍の当初よりは運動のしやすい環境に戻りつつありが、子どもの体力がコロナ禍前に戻るのかは、家庭での取り組みにもかかっています。