スキャルピングでは機械的な損切りをためらう理由がない
前述しましたが、スキャルピングの特徴として、偶然に左右されやすいことが挙げられます。
「株価はその企業の本質的価値に収れんする」という考えのもとに長期投資は行われますが、超短期で売買を完了させるスキャルピングにそれは当てはまりません。
本質的価値に収れんするまでのランダムな株価変動が、スキャルピングによって直面する株価変動なのです。したがって、スキャルピングは偶然に左右されやすい、といえます。
そしてそう考えると、「スキャルピングしていて下がった株がどうなるかは、特にわかりにくい」といえます。
ですからスキャルピングをするならば、値下がり率を基準にするにしても、時間を基準にするにしても、機械的な損切りをためらう理由はないといえるのです。
また、超短期での株価変動幅は、平均するとやはりごく小さいものです。ですからスキャルピングはローリスク・ローリターンであるともいえ、その点からもためらわずに機械的な損切りをしやすい手法だといえるのではないでしょうか。
ルール通りの機械的な損切りがスキャルピングには適している
このように、スキャルピングでの損切りは、ごく機械的におこなうことが基本となります。
それには、値下がり率で損切りする方法や、時間によって損切りする方法などがあります。偶然に左右されやすいスキャルピングでは、一度下がった株がどうなるかは特にわかりにくいため、機械的な損切りをためらう理由はないといえそうです。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓