資産形成の第一歩は家計を知ることから。今回は総務省『家計調査』から「魚の支出額」をみていきます。
都道府県「魚介の消費額」ランキング…まぐろ1位「静岡」、さけ1位「北海道」、さんま1位「岩手」 (※写真はイメージです/PIXTA)

まぐろ、さけ、さんま…一番消費額の多い県は?

種別ごとにみていきましょう。まずは寿司ネタの定番である「まぐろ」。トップは「静岡県」で11,897円。「山梨県」「東京都」「栃木県」「千葉県」と続きます。静岡県といえば、まぐろの水揚げ日本一の「焼津港」がある県。ちなみに「焼津港」は2020年の水揚げ額は412億円で、主要漁港の中では5年連続で第1位に輝きます(関連記事:『都道府県「魚介消費額」ランキング…まぐろ、さけ、さんまなど魚種ごとに発表』)。

 

【都道府県「まぐろ消費額」上位5】

1位「静岡県」11,897円

2位「山梨県」9,614円

3位「東京都」8,791円

4位「栃木県」8,409円

5位「千葉県」8,039円

 

出所:総務省『家計調査 家計収支編』(2020年)より作成

 

続いて食卓の定番であり、おにぎりの具でも人気の「さけ」。トップは「北海道」で7,832円。「青森県」「富山県」「佐賀県」「千葉県」と続きます。ちなみに「さけ」と「しゃけ」、どちらが正しい言い方なのか、たびたび論争になりますが、結論からいえばどちらも正解。ただ辞書に載っているのは「さけ」で、秋に産卵のため川を遡上してくるさけを、北海道では「あきあじ」と呼びます。

 

【都道府県「さけ消費額」上位5】

1位「北海道」7,832円

2位「青森県」7,324円

3位「富山県」6,559円

4位「佐賀県」6,316円

5位「千葉県」6,143円

 

出所:総務省『家計調査 家計収支編』(2020年)より作成

 

そして秋の味覚の代名詞でもある「さんま」のトップは「岩手県」で974円。「北海道」「宮城県」「三重県」「秋田県」と続きます。ちなみに無料で焼きさんまが振舞われることで有名な「目黒のさんま祭り」。こちらのさんまは、岩手県宮古で水揚げされたものです。

 

さらに正月に欠かせない魚介をみていきます。まず「たい」の1位は「愛媛県」で2,423円。郷土料理として「鯛めし」が親しまれている「愛媛」、納得の1位です。続いて「えび」の1位は「佐賀県」で4,645円。「エビフライの自販機」が登場してネットをざわつかせた「佐賀県」。ニュースにふさわしい順位です。「かに」の1位は「鳥取県」で6,045円。鳥取といえば「松葉がに」。ズワイガニのうち、成長した雄のことで、ぎっしりと詰まった身と上品な旨味が絶品の冬の味覚です。

 

【都道府県「たい消費額」上位5】

1位「愛媛県」2,423円

2位「佐賀県」2,378円

3位「京都府」2,308円

4位「鹿児島県」2,207円

5位「熊本県」2,206円

 

【都道府県「えび消費額」上位5】

1位「佐賀県」4,645円

2位「奈良県」4,160円

3位「大阪府」4,119円

4位「三重県」3,948円

5位「北海道」3,912円

 

【都道府県「かに消費額」上位5】

1位「鳥取県」6,045円

2位「福井県」5,263円

3位「奈良県」3,397円

4位「北海道」2,830円

5位「大阪府」2,536円

 

出所:総務省『家計調査 家計収支編』(2020年)より作成

 

さまざまな魚の消費額をみていくと、地域性が色濃く反映されたものになりました。毎日の食卓に欠かせない魚。その価格高騰の影響がじんわりと家計を直撃します。1年の始まりを鮮やかに彩ってくれる食材でもあるので、少しでも値上がりが収まることを願うばかりです。