「Nintendo Switch」よりも任天堂の株価に大きな影響を与えた意外な「ゲーム機」

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新作ゲーム機の発売は任天堂の株価にどのような影響を与えたのか

任天堂は2021年11月4日木曜日に、半導体不足を理由として同社の看板ゲーム機である「Nintendo Switch」の今年度販売台数をこれまでの計画より150万台少ない2,400万台に引き下げたと発表しました。

 

1983年にファミリーコンピューターを販売してから、任天堂はゲーム業界で最も注目される会社のひとつとして存在し続けています。とくに、2006年に販売された「Wii」や2017年に販売された「Nintendo Switch」は社会的ブームを生み出しました。

 

会社の業績は、株価に大きな影響を与えます。新商品がヒットしたりブームになったりすると、株価が上がることが多いです。過去に販売されたゲーム機は任天堂の株価にどのような影響を与えたのでしょうか。

 

過去に任天堂から発売された主要ゲーム機の発売日から1カ月間の株価の推移を見てみましょう。

 

ニンテンドウ64の販売数と1カ月の株価の推移

 

1つ目は、1996年に発売された「ニンテンドウ64」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で3,293万台販売されました。またソフトは2億2,497万本販売されています。発売直後から株価が下がり続け、1カ月後には株価が発売日と比べて下落しています［図表1］。

 

 

ニンテンドーゲームキューブの販売数と1カ月の株価の推移

2つ目は、2001年に発売された「ニンテンドーゲームキューブ」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で2,174万台販売されました。またソフトは2億857万本販売されています。発売直後から株価が上がり続け、1カ月後には株価が発売日と比べて上昇しています［図表2］。

 

 

ニンテンドーDSの販売数と1カ月の株価の推移

 

3つ目は、2004年に発売された「ニンテンドーDS」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で1億5,402万台販売されました。またソフトは9億4,875万本販売されています。発売直後は株価が横ばいになっていますが、1カ月後には株価が発売日と比べて上昇しています［図表3］。

 

 

Wiiの販売数と1カ月の株価の推移

 

4つ目は、2006年に発売された「Wii」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で1億163万台販売されました。またソフトは9億2,185万本販売されています。発売直後は株価が下落していますが、1カ月後には株価が発売日と比べて上昇しています［図表4］。

 

 

ニンテンドー3DSの販売数と1カ月の株価の推移

 

5つ目は、2011年に発売された「ニンテンドー3DS」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で7,594万台販売されました。またソフトは3億8,742万本販売されています。発売直後は株価が横ばいになっていますが、1カ月後には株価が発売日と比べて下落しています［図表5］。

 

 

Nintendo Switchの販売数と1カ月の株価の推移

 

6つ目は、2017年に発売された「Nintendo Switch」です。任天堂が公表しているゲーム専用機販売実績によると世界で9,287万台販売されました。またソフトは6億8,100万本販売されています。発売直後は株価が横ばいになっていますが、1カ月後には株価が発売日と比べて下落しています［図表6］。

 

過去1番株価を上昇させたのは「ゲームキューブ」

ここまで見たように、発売後1カ月で最も任天堂の株価を上昇させたゲーム機は「ゲームキューブ」でした。販売台数では、ほかのゲーム機と比べてそれほど多くないですが、ほかのゲーム機よりも大きく株価を上昇させています。

 

会社の業績は株価を決定する重要な要素のひとつですが、ほかにもさまざまな要素があります。正確な情報を集めるためにも、専門家の話を聞いてみるところから始めることをおすすめします。