【関連記事】『47都道府県「婚姻率」ランキング…東京と沖縄と秋田の意外な順位』
婚姻率低下が深刻化…いまのままでは結婚できないと嘆く人たち
日本では結婚しない人が増えています。
厚生労働省『人口動態』(2020年)によると、2020年の婚姻数は52万5,507件。コロナ禍で結婚式ができないことを理由に、先延ばししたカップルも多く、前年から7万3,500人の減少となりました(関連記事:『47都道府県「婚姻率」ランキング…東京と沖縄と秋田の意外な順位』)。
日本の婚姻数は1970年、100万件をピークに減少。50年ほどで約半分にまでになりました。
――結婚というカタチにこだわらない
そんな新しい考え方が広がっていることも、婚姻数減少の一因。
――結婚しなくても自立して生活できる
女性の社会進出が進み、経済的なメリットを理由に結婚を選択肢にする人が減ったのもまた理由のひとつ。
「結婚したくても、いまのままでは結婚できない!」と嘆く人たちの存在も、婚姻数減少を加速させていると考えられます。
正社員と非正社員…その給与差、1年で250万円
「結婚したくても~」と嘆く人たちは、多くは経済的な理由をあげるでしょう。
――いまの給与では結婚できない
――不安定な立場では家族を養っていけない
「男性が家族を養うべき」という観念を持っている人もいるでしょうが、カップルごとに事情は異なるので一概にいうことはできません。ただ結婚に際し、経済的な自立、経済的安定は、決心を固める重要な要素です。
端的にいえば、「給与が安くて結婚に踏み切れない」というわけですが、そこにあるのは、正社員と非正社員の給与格差。
厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』から算出した、「男性大卒正社員の平均年収」は654万4,000円。そのピークは50代前半で850万7,000円に達します(関連記事:『【年齢別・年収比較表】大卒男性「正社員」vs.「非正社員」』)。
それが非正社員になるとどうでしょう。「男性大卒非正社員の平均年収」は409万3,800円と、250万円近い差が生まれます。また給与差は年齢を重ねるごとに拡大していき、正社員であれば年収がピークに達する50代すら、非正社員はその半分に満たないのです。