先月31日に行われた衆議院選挙。同時にさまざまな自治体で市区長選も行われました。このように選挙で選ばれた自治体の長は、どれほどの給与を得ているのでしょうか。全国1741ある市区町村についてみていきましょう。
全国「市区町村長の給与」ランキング…1位と1741位の差、月100万円 (※写真はイメージです/PIXTA)

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全国に20ある「政令指定都市」…最も給与が高い市長は?

過労で入院と大きく報じられた小池百合子東京都知事。コロナ対応、そして東京五輪と、疲労が限界を超えたのでしょうか。そんな知事の給与をみてみたところ、自ら給与を半減する条例案を提出した結果、知事と副知事の給与が逆転するという、驚きの事実が生じていました(関連記事:『「東京都知事」の給与額は副知事よりも安い…47都道府県別「知事の給与」ランキング』)。

 

都道府県には、1741の市区町村があり長がいます。彼らの給与も気になるところ。そこで総務省『令和2年地方公務員給与実態調査』で紐解いていきましょう(関連記事:『【すべて見る】全国「市区町村長の給与」ランキング』)。

 

まず全国に20ある政令指定都市から。政令指定都市は地方自治法に基づく大都市等に関する3つの特例制度で、1956年に創設されました。

 

制度創設当初に指定されたのは、「横浜市」「名古屋市」「京都市」「大阪市」「神戸市」、1963年には「北九州市」、1972年には「札幌市」「川崎市」「福岡市」、1980年には「広島市」、1989年に「仙台市」、1992年に「千葉市」が指定都市になります。

 

もともと「人口100万人以上」がひとつの目安でしたが、1999年に市町村合併特例法を施行し、自治体の統合を促すとともに、政令市の要件を70万人以上としました。その結果、新たに7市が政令市の仲間入りを果たしました。

 

都市計画決定のほか、独自に児童相談所が設置できたり、教職員の任免ができたりと、県と同等の権限が認められています。市とはいえ、給与は都道府県知事と同程度なのでしょうか。

 

政令指定都市の長のなかで、最も給与が高いのは「横浜市」で159万9,000円。カジノ問題で何かと揺れていた横浜市。8月、4選を目指していた林文子氏を選挙で破り、山中竹春氏が新しい横浜市長になりました。そんな横浜市は、知事の給与第1位の「神奈川県」(1,450,000円)よりも高い給与でした。

 

第2位は「仙台市」で131万円、第3位は「福岡市」で130万円。一方で最も給与が少ないのが「名古屋市」で50万円。このコロナ禍、「金メダルを口にした!」と大バッシングを受けた名古屋市長。市長給与3か月分=計150万円を減額する条例案を自ら議会に提出しましたが、「減給だけでは反省の色が見られない」と議会は否決。また話題になりました。