史上稀にみる短期決戦となっている「第49回衆議院選挙」。10月31日の投票に向けて舌戦が繰り広げられていますが、有権者の盛り上がりは、いまひとつ、といったところ。なぜ日本人は選挙に興味・関心が薄いのでしょうか?
選挙に行っても給与は上がらず…衆議院選の影に潜む「会社員の絶望」 (※写真はイメージです/PIXTA)

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49回目の衆議院選挙公示!低投票率はどうなる?

第49回衆議院選挙が10月19日に公示されました。10月31日の投開票に向け、報道は盛り上がりを見せています。

 

さまざまな視点で政策が繰り広げられていますので、有権者はそれを見極める必要があるわけですが、選挙の度にいわれるのが投票率。戦後の衆議院選では、最高は1958年、第20回選挙で76.99%、最低は2014年、第47回選挙で52.66%でした(関連記事:『低い投票率はいつから?年齢別「衆議院選投票率」の推移 』)。

 

特に若年層の投票率低下は社会問題として扱われるほどで、前回、第48回の20代の投票率は33.85%。3人に1人しか選挙に行っていないという状況です。ちなみに前回選挙から18歳以上の投票が認められるようになりましたが、10代の投票率は20代よりも高い40.49%でした。

 

【「衆議院選挙」20代投票率の推移】

1967年 66.69%

1969年 59.61%

1972年 61.89%

1976年 63.50%

1979年 57.83%

1980年 63.13%

1983年 54.07%

1986年 56.86%

1990年 57.76%

1993年 47.46%

1996年 36.42%

2000年 38.35%

2003年 35.62%

2005年 46.20%

2009年 49.45%

2012年 37.89%

2014年 32.58%

2017年 33.85%

 

出所:総務省『国政選挙の年代別投票率の推移について』より

 

世界では選挙が行われても一定の投票率が超えないと無効とする国があります。日本では最高裁判所裁判官国民審査法(第32条)や地方自治体の住民投票条例で最低投票率を設定していますが、対象となるのは最高裁判所裁判官国民審査や地方自治体の住民投票で、国政選挙は対象外。ちなみに最高裁判所裁判官国民審査の最低投票率は1%、地方自治体の住民投票では概ね50%です。