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日本初のカフェは1888年、東京・上野に誕生
新型コロナウイルス感染症の広がりで増えたリモートワーク。しかし家族のいる自宅ではなかなか仕事がはかどらず、近くのカフェに行って仕事をする……そんな機会が増えた人も多いのではないのでしょうか。
総務省『家計調査 家計収支編』によると、2020年、カフェにかけたお金は平均5,523円。2019年と比較すると、約30%の減少となりました。リモートワークの広がりでカフェの利用が増えた思われましたが、緊急事態宣言による休業なども影響し、カフェ消費は落ち込んでいます。しかしカフェ消費は近年、増加傾向。5年前の2016年には平均6,453年、10年前の2011年は平均5,121円。コロナ禍の落ち込みは別として、10年ほどで140%ほどカフェ消費は伸びています。
消費の広がりにひと役買っているのがカフェチェーン店の拡大です。日本で初めてのカフェは1888年。東京の上野にあった「可否茶館」といわれ、開店した4月13日は「喫茶の日」になっています。
その後、街中にいまでも残る古き良き喫茶店がコーヒー好きを楽しませたり、ジャズ喫茶をはじめとした音楽系喫茶が親しまれたりしていました。1965年頃から1985年くらいまでは「第1次コーヒーブーム」といわれ、「銀座ルノアール」がサラリーマンの憩いの場になっていたのはそのころ。そして喫茶店の文化から、現在に至るカフェ文化を定着させたのは「ドトールコーヒー」だといわれています。
そして現在、日本のカフェチェーントップとなる「スターバックスコーヒー」が、1996年、東京・銀座に日本1号店をオープン。当時の日本では珍しく全面禁煙で、エスプレッソにたっぷりのミルクを入れるカフェ ラテが主に女性に支持され、いわゆる「シアトル系コーヒー」が流行しました。
この流れを「第2次コーヒーブーム」と位置づけ、2000年代に入り日本発の大規模コーヒーチェーン店が増加したことを「第3次コーヒーブーム」ということが多いようです。第3次のブームでは「高品質な豆をお客様の目の前で一杯ずつ抽出する」というスタイルが主流となりました。なかでも話題になったのが、2015年、東京・清澄白河にオープンした「ブルーボトルコーヒー」です。さらに健康を意識したカフェインレスのコーヒーがくると唱える人もいます。