国内大手転職サイトの調査において、コロナ禍でおよそ4割の人が「転職に前向きになった」と回答するなど、転職が一般化しつつある現在。面接では多くの場合、最後に面接官から「何か質問はありますか?」という逆質問を受けます。このとき、好印象を与えるにはどのような対応をとるべきでしょうか。これまで3,000人以上の就職面談を行ってきた福山敦士氏が、自身の経験から面接官が思わずグっとくる「逆質問の対応」を解説します。※本連載は、福山敦士氏著『新しい転職面接の教科書~「最強の内定」を手に入れる!』(大和書房)を一部抜粋・再編集したものです。
「何か質問ありますか?」…転職面接官がグッときた「逆質問の対応」 (※写真はイメージです/PIXTA)

面接官が「一緒に働くイメージを持てる」質問とは 

■知るべきポイント…活躍可能性をこちらから問う

 

僕自身がされてよかった質問は「どういう人が活躍していますか?」です。これは先のイメージ、一緒に働くイメージが持てます。また、本気度を伝えようとしてきていること自体がもう立派なコミュニケーションスキルです。本当にこの会社を伸ばすプロジェクトメンバーとして入ろうという姿勢が伝わってくるので、社員として受け入れる必要性が高まります。もっと端的に言うと、

 

■回答例 自分は御社で活躍できそうでしょうか?

 

というのもいいと思います。

 

「活躍できます」と言わせることで、ある意味合意をとるという少し高度なやり方ではありますが。また、この質問をして「無理です」と言われたら、そういう会社はやめた方がいいので、それはそれでOKです。

 

極端な話をするとゼロイチをつくるのが好きな人が老舗の会社に来たときに「いやあ、あなたみたいな人は珍しいですよ、たぶんすぐ鼻折られますよ」と言われてしまったら、多分無理でしょう。

 

でも、同じような会社でも状況が違って変わりたいと思っていれば、「あなたみたいな人を求めているんですよ」と言われるかもしれません。それなら多分活躍できますし、意見も聞いてもらえそうな感じがします。しかもそう言ってくれるということは、通す確率が高いということです。

 

早めに真意を探る

ハードルが高いかもしれませんが、勇気をもって質問できるといいと思います。これが難しければ言い方を変えて「私みたいな人はいますか?」「活躍できない人はどういうタイプですか?」でも結構です。

 

活躍できない人というのは、主体性がない、わからないことをわからないと言えない、プライドが高いなどある程度共通項があります。

 

ですが、活躍できる人は、組織の状態やコンディションによって結構変わってきたりします。それがマッチしているかどうかというのは、お互いの合意をつくりやすいよい質問です。

 

■アドバイス…用意する質問には、自分なりの仮説もセットで

 

 

福山 敦士

キャリア教育研究家/人材会社経営者