中国恒大問題に端を発した日経平均株価の乱高下、2017年11月以来の水準となるドル高・円安進行など、各相場は大きく動いています。こうした投資環境で安定した利益を上げるためには、自分だけの「トレード・ルール」を作り、しっかりと守ることが大切だと、投資の学校代表の高橋慶行氏はいいます。投資家として必要不可欠な「トレード・ルール」の作り方を見ていきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
恐ろしい…「プロ投資家の指南」を鵜呑みにする初心者の危険性 (※画像はイメージです/PIXTA)

トレードの手法・ルールは千差万別

トレードの手法というのは数え切れないほどあります。

 

したがってトレードルールも数え切れないほど作ることができます。確実に勝てるトレードルールが存在し、そのトレードルールを実践すれば確実に利益が上がるという幻想を持っている人もいます。

 

しかし他人が作ったトレードルールがそのまま自分にも当てはまり、しかもそれを縦横無尽に使いこなせて、その結果利益がうなぎのぼりに増えるようになることはまずあり得ません。

 

トレードルールというのは自分の目標利益や投資用資金、自分の性格や日常的に使える時間、使える時間帯など、自分だけの条件を加味して自分流に作っていくものです。

 

仮に実績が上がっている投資家のトレードルールを教えてもらったとしても、その方法はその投資家だからこそ利益が上がる方法であって、自分に合うかどうかはまったく別の話です。

 

損切りや利食いの基準も違いますし、タイミングも人それぞれです。またメンタルの強さや性格も違います。勝率重視の人もいれば、勝率1割でも稼いでいる人もいます。勝率が低いと気持ちがもたない人もいれば、逆に闘志が湧く人もいます。リスク許容レベルも違います。

 

トレードスタイルはさまざまな要素の組み合わせであり、当然ですが人それぞれでトレードスタイルが違います。同じスタイルの人はいません。

 

いわゆるスイングトレード(2、3日~数週間の期間で売買を完結させるトレード)に慣れている人もいればデイトレード(1日のうちに何回も完結させるトレード)に慣れている人もいて、慣れているロスカットレベルも違います。