人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。投資を続けているなかで時には「負ける」こともありますが、その際、損失を最小限に食い止められるよう「上手なロスカット」のコツを知っておきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
結局大損…株を「塩漬け」にする投資家が絶対に儲からないワケ (※画像はイメージです/PIXTA)

大損する投資家の多くが「成功体験」に囚われている

人間は、すでに持っているものを失うつらさのほうが、持っていなかったものを手に入れた喜びよりも大きいと言われています。

 

つまり失うことをとても恐れますし、失ったときは何とか取り戻したいと強く願います。

 

だからこそ、投資で損が出たら、適切に損切り(ロスカット)をして、次の投資チャンスに投じる資金を残すべきだとわかっていても、損切りをすることで損失が確定してしまうのが怖くて、それができない投資家がとても多いわけです。

 

FXや先物取引、信用取引など、レバレッジがかけられるものについては証券会社やFX会社から強制的にロスカットなどをされる場合もあります。

 

しかし日本株や米国株など「現物株」と呼ばれるものは、会社が倒産でもしない限り、強制ロスカットや借金になることはありません。ですので日本株に投資している人の中には「塩漬け」と言って、含み損が出ている状態の個別株を、いつかまた株価が戻ると信じて保有し続けている投資家もたくさんいます。

 

一時的に含み損になってしまった銘柄であっても、そのまま保有していることで含み損がなくなって、含み益に転じることもたしかにあります。

 

ですが、この「成功体験」に囚われて、損失が拡大してしまって取り返しがつかないところまで保有し続けて、結局大損する投資家も多いわけです。これは投資家として大失敗です。