人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。投資を続けているなかで時には「負ける」こともありますが、その際、損失を最小限に食い止められるよう「上手なロスカット」のコツを知っておきましょう。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
結局大損…株を「塩漬け」にする投資家が絶対に儲からないワケ (※画像はイメージです/PIXTA)

損切りは、ルールを守り淡々と実行しよう

損することを好きな人はいません。しかし投資においては、ときに損をすることが必要な場合もあります。大切なことは、損をしないように頑張ることではなくて、勝ち負けを繰り返しながらトータル勝負で利益を上げるということです。その途中で、損失を出してしまうことは必ずあると覚えておかなければなりません。

 

これから価格が上がると思って買い注文をしたにもかかわらず実際には価格が下がってしまって損失が出てしまうことはよくあります。その際に、損失が拡大しないように売り決済をして損失を確定させてしまうのが、損切り(ロスカット)です。

 

損切りを的確に行わないと、損失が拡大してしまう怖れがあります。損失が拡大すると投資用資金が大きく減ってしまうことになり、その次の取引に支障をきたします。

 

儲けの金額は、投資用資金の大きさによって左右されます。10万円しか資金がない投資家と1,000万円資金がある投資家では、同じタイミングで買い注文をして、同じタイミングで売り注文をしても、儲けの桁が大きく変わります。

 

投資用資金が1億円あれば年利10%で1,000万円の利益を得ることができますが、投資用資金が10万円だと同じ年利で1年後に11万円になるだけです。

 

どちらも年利10%ではあるのですが、投資用資金の額によって生み出される金額が変わります。したがって損をしたために早く取り返すためにも、大損は絶対にしてはいけないことになります。

 

個別株の取引で大きな含み損を抱えてしまい、損失が確定する恐怖から決済ができない投資家がいます。こういう株を「塩漬け銘柄」と言います。

 

株式投資の場合は銘柄の企業が倒産でもしない限り株価はゼロにはなりません。また長期的に保有をすることによって一時的に下がった株価が復活することもあります。しかし株を塩漬けにする投資家は安定利益を得られるようには絶対になりません。