シチュエーション②断り
頭に浮かんだ内容---------------------------------------------
相手から価格を下げるように言ってきたが、それは無理なので断ろう。
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(T)価格(売値)を下げる come down on price/lower an offer(price)
(C)無理/難しい it is impossible/difficult
(I)希望に沿えず残念という気持ち Unfortunately,/I’m sorry/We regret
【日本語発想例】
It is difficult/impossible for us to make our price any lower.
(価格を下げることは難しい/不可能です)
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非常にストレートな断り方で意図がはっきり伝わります。きっぱりと断りたいときにふさわしい書き方です。付加情報を加えれば完成です。ここでは「残念」というニュアンスを添えます。
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Unfortunately, it is difficult/impossible for us to make our price any lower.〈12語〉
(残念ですが、価格を下げることは難しい/不可能です)
unfortunately(残念ですが)にはそれに続くネガティブな表現を和らげる効果があるものの、上のトピックセンテンスには謝罪表現が入っていません。謝罪表現を入れたものは「英語発想例」を参考にしてください。
【英語発想例】
We regret that we are unable to come down on our offer any further.〈14語〉
(大変申し訳ありませんが、これ以上売値を下げることはできません)
こちらには相手の期待に沿えないことを残念に思う謝罪の表現が入っているので、日本語発想例よりも丁寧な断り方になります。残念だという気持ちを伝える表現には他に、We are sorry、I am sorryなどがあります。また、「これ以上」という意味のany further にも表現を和らげる働きがあります。
シチュエーション③苦情
頭に浮かんだ内容---------------------------------------------
ソフトウエアXYZをダウンロードしたがうまく作動しない。苦情を言いたい。
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(T)XYZソフトウエアが作動しない XYZ software does not work
(C)苦情を言う/残念だった complaint/disappointed
(I)私のPCで on my computer
【日本語発想例】
XYZ software does not run on my computer.
(XYZソフトウエアが私のPCで作動しません)
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もちろんこれだけでも苦情だと推測することは可能ですが、コントローリングアイデアがないので、その判断は文脈次第になります。文脈に頼らなくても読み手に理解されるトピックセンテンスにするには、苦情だと分かる表現を足します。
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I must complain that XYZ software does not run on my computer.〈12語〉
(XYZソフトウエアが私のPCで作動しません)
complainを本動詞にしているのでかなり強めの言い方です。もう少し表現を和らげるにはI’m writing to complainなどにするか、この後の英語発想例のように、あえてcomplainという言葉を入れないで苦情の機能を持たせるのが一般的です。
【英語発想例】
I am deeply disappointed to find out that XYZ software won’t run on my PC.〈15語〉
(私のPCではXYZソフトウエアが作動しないと分かり大変失望しています)
complainという言葉を使わずに、I’m disappointed、I’m not happy with~、I wish to express my dissatisfaction with~、I am deeply concerned~といった表現で間接的に苦情を伝えると洗練された文面になるでしょう。
浅場 眞紀子
ビジネス英語研修会社Q-Leap 代表取締役社長