洗練されたビジネス英語メールについて、ビジネス英語研修会社Q-Leap代表取締役社長・浅場眞紀子氏が解説。ここでは、「謝罪・断り・苦情」のシチュエーションで送りたい英文メール例を紹介します。 ※本記事は、書籍『英文Eメールハンドブック』(アルク)より一部を抜粋、再編集したものです。
「ビジネス英語メール」丁寧で洗練された、謝罪・断り・苦情の伝え方 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本人学習者によく見られる文章と、洗練された文章、2通りを解説

以下の3つの例では、それぞれの状況について「日本語発想例」と「英語発想例」という2種類のトピックセンテンスを作成しています。

 

日本語発想例は日本人の学習者の皆さんのサンプルによく見られる表現で書かれていますが、トピック(=メールで最も伝えたい内容、主に主語になるもの)とコントローリングアイデア(=トピックをどう伝えるか。動詞や形容詞にあたるところなど)を満たしているので、必要最低限の意図は伝わる文です。

 

英語発想例は、頭に浮かんだ日本語を英語に変換するだけでは思い付かない、より英語らしい表現で書かれたトピックセンテンス(=そのメールの目的を満たす最も重要なメッセージ)です。

 

※ 説明中の(T)(C)(I)は以下を表します。

 

(T)=トピックセンテンス
(C)=コントローリングアイデア
(I)=付加情報

シチュエーション①謝罪

頭に浮かんだ内容---------------------------------------------​

 

先日発送した注文にこちらのミスで間違いがあった。早急に謝罪しなくては。

 

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(T)(商品発送の)ミス delivering/shipping the wrong items、mixing up
(C)謝罪したい sorry/apologize for、apologies for
(I)注文番号 order number

 

【日本語発想例】

 

We are very sorry for delivering the wrong items.

 

(間違った商品を配送し大変申し訳ありませんでした)

 

日本語をそのまま素直に英訳したものです。これでも意図は十分に伝わります。あとは付加情報(注文番号)を加えれば完成です。

We are very sorry for delivering the wrong items for your Order Number 115.〈14語〉

 

(注文番号115につきまして、間違った商品を配送し大変申し訳ありませんでした)

 

【英語発想例】

 

Please accept our sincere apologies for mixing up your Order No. 115.〈12語〉

 

(注文番号115で商品の取り違えがありましたことを心よりお詫び申し上げます)

 

Please accept our sincere apologies(for~)([~につきまして]心よりお詫び申し上げます)はしっかりと丁寧に謝罪したいときにとても便利な表現です。mix upは「(混乱を引き起こすような)間違いをする」という意味です。他にも名詞mistake(過ち)、動詞mishandle([注意を怠って]扱いを間違える)などが使えます。