日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「栃木県の最新の公示地価」。どれくらいの地価なのか、これからマイホームを夢見る会社員には気になるところ。注目地点の地価を見ていきましょう。
栃木の地価ランキング…LRT開業控える「宇都宮」価格も上昇率も1位 ※画像はイメージです/PIXTA

栃木県の住宅地地価…上昇率で注目のエリアは?

さらに前年との変動率で、注目のエリアを見ていきます。トップは「宇都宮市元今泉2丁目」。JR「宇都宮」駅東口から徒歩10分強の住宅街で、前年から2.5%上昇しました。続く2位は「栃木県宇都宮市中今泉4丁目」で、JR「宇都宮」駅東口から徒歩30分ほどの住宅街で、前年比1.8%の上昇。

 

3位は「宇都宮市ゆいの杜4丁目」で、前年比1.7%の上昇。90年代後半から2010年代前半にかけて、UR都市機構によって「宇都宮テクノポリスセンター土地区画整理事業」として造成された地域で、LRT沿線となることから、昨今、人気が高まっています。

 

【栃木県住宅地の地価対前年変動率ベスト10(住宅地)】

1位 栃木県宇都宮市元今泉2-29-11(2.50%)

2位 栃木県宇都宮市中今泉4-27-9(1.80%)

3位 栃木県宇都宮市ゆいの杜4-21-7(1.70%)

4位 栃木県宇都宮市中今泉2-11-12(1.70%)

5位 栃木県宇都宮市下栗町2911番7(1.60%)

6位 栃木県宇都宮市宿郷5-9-12(1.50%)

7位 栃木県宇都宮市平松本町357番8外(1.50%)

8位 栃木県小山市東城南2丁目26番5(1.50%)

9位 栃木県小山市(小山東部第一48街区5外)(1.40%)

10位 栃木県小山市西城南1丁目22番9(1.30%)

 

出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より

(かっこ)内は対前年変動比

 

そのほかトップ20をみると、宇都宮市のほか、小山市から5地点がランクイン。小山市は県下第2位の都市で、中心となるJR「小山」駅は、東北新幹線や宇都宮線・湘南新宿ラインなどが通る、鉄道交通の結節点。宇都宮同様、東京方面への通勤客も多い地域です。

 

栃木県の最新地価を見ていくと、宇都宮市の優位性が明らかになりました。宇都宮市の中心市街地は「東武宇都宮」駅周辺エリアですが、地価ではJR駅に近いエリアのほうが、価格、上昇率とも存在感が目立ちます。東京との関係を考えると、JR駅側のほうが利便性が高い、という点が評価されていると考えられます。

 

また2023年開業予定のLRTは、新しく設置される路線としては全国初で注目の的。沿線エリアで特に地価の上昇が見られます。開業後、どのように地価が変わっていくのかもまた、注目です。