千葉県の住宅地地価…上昇率で注目のエリアは?
さらに前年との変動率で、注目のエリアを見ていきます。上昇率のトップは「千葉県木更津市金田東4丁目」。JR「袖ヶ浦駅」から歩くこと30分ほど。「三井アウトレットパーク 木更津」に隣接する、新しい住宅地です。
鉄道利用を第一に考えると決して良いロケーションではありませんが、自家用車利用を前提とすると、東京湾アクアライン利用で対岸の「神奈川県川崎市」まで30分程度。都内へのアクセスも良好です。
さらに2位にランクインしたのも「木更津市」。7~9位には「木更津市」の南、「君津市」がランクインしています。1位の地域と同様、東京湾アクアライン利用で行動の幅が大きく広がる地域で、しかもコロナ禍で注目された「ちょっと郊外」。そのようなロケーションを希望した人たちから、熱い支持を受けたと推測されます。
【千葉県住宅地の地価対前年変動率ベスト10(住宅地)】
1位 千葉県木更津市金田東4丁目19番5(5.60%)
2位 千葉県木更津市羽鳥野2丁目25番4(4.90%)
3位 千葉県柏市(柏北部中央地区162街区3画地)(4.60%)
4位 千葉県我孫子市我孫子3-31-3(4.60%)
5位 千葉県柏市泉町9-19(4.60%)
6位 千葉県松戸市東松戸1丁目20番11(4.20%)
7位 千葉県君津市中野5-14-26(3.70%)
8位 千葉県君津市中野3-13-2(3.70%)
9位 千葉県君津市北子安1-3-17(3.70%)
10位 千葉県千葉市中央区登戸1-12-14(3.60%)
出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より
(かっこ)内は対前年変動比
ほかにも首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」を最寄り駅とする、人気上昇エリアが3位にランクイン。千葉県の地価変動率ランキングでは、新興住宅地が上位を占めています。東京都心へのアクセスを念頭に置くエリアであっても、まだまだ開発余地が残っている地域なので、このコロナ禍、特に注目を浴びたと考えられます。
都心へのアクセスを兼ね備えながら、「ちょっと郊外」な新しい住宅地で地価上昇が顕著な千葉県。注目のエリアが単なるブームで終わるのか、この先、価値を保ちながら成熟した住宅地へと成長していくのか、見極める目が必要です。