脱税と聞くと、まっさきに「企業が税金逃れをして嘘の申告をしたのだろう」と思い浮かべるでしょう。しかしFXなどの投資の世界では短期間で数千万~数億円の利益を出すことも珍しくなく、意図せず脱税をしてしまった会社員も。今回はFXと確定申告について見ていきます。
会社員、知らずに高額脱税…税務署がFXで稼いだ金額を知っている理由 ※画像はイメージです/PIXTA

自分が稼いだ金額が税務署に知られる理由

税金を納める際の流れとしては、「税務署が前年の収入から税の金額を算出して、徴収命令を出す」というような流れになります。この際に、重要となるポイントが「なぜ税務署は自分が稼いだ額を知っているのだろう?」ということです。

 

確定申告をして自分から申告をしているのならばともかく、税務署というのは個々人が稼いだ金額というものをほぼ正確に把握しています。

 

その秘密というのは、「税務署は金融機関から預金口座の情報を知ることが出来る」というものがあります。数十年前なら現金で直接やり取りをするということも多かったですが、近年ではほぼすべての取引が銀行を介して行われます。そうすると、誰が誰に対していくらの金額を送金したのかということが全て丸わかりになるので、その金額に応じて税金の計算をして請求してくるのです。

 

FXをした場合でも、入出金に関しては必ず自分の口座で行われるために、すべての情報は税務署に知られていると考えても良いでしょう。そのため、「確定申告をしなければ分からないだろう」という安直な考えを持っていると、翌年になって高額脱税として多くの追徴金を納めなければならなくなります。

 

ちなみに、お互いの取引の実態に関して銀行を介さない場合は税務署も把握することが出来ませんので、そのようにして脱税をするケースは沢山あります。たとえば、街なかに沢山あるパチンコ店で勝った場合でも現金の収入があるので年間で一定の金額以上を得た場合は税金を納める義務があります。

 

しかし、パチンコで勝った金額を正しく把握して確定申告をする人は皆無です。パチンコの収入を確定申告する人は皆無ですが、しなかったと言って税務署が税務調査をするということもありませんので、このように脱税されているケースというのは沢山あります。

 

しかしFX取引の場合は必ず銀行を介して取引が行われる仕組みとなっているので、利益を出した場合はキチンと確定申告をしないと翌年に痛い目にあうので気をつけてください。

 

■まとめ

近年では、副業としてFXを始める人も多くなってきました。時間の自由が効くので副業として最適だと考えられています。

 

そしてFXを始める人が増えたために、ちょっとしたきっかけで数百万~数千万円ほど稼ぐ人も出てくるようになりますが、今まで確定申告をしていない人は日本にどれほどの種類の税金があるのか把握していない人も多いです。

 

なかには、毎月の給料から所得税を払ってるからFXでの収入は申告しなくても良いと考えている人もいますが、そんなことはありませんので注意してください。