『Amazon Prime Video(アマゾンプライム・ビデオ)』『Netflix(ネットフリックス)』をはじめとしたサブスクリプション(=サブスク)を活用している人は多いことだろう。有料動画配信サービスに倣い、大手企業がこぞってサブスクを始めているが、解約率の高さに頭を抱えるケースも少なくない。そんなときに活躍するのが、チャットボットを解約ページに置き、その原因をヒアリングするシステムだ。本記事では、株式会社Macbee Planetエヴァンジェリスト・佐野敏哉氏の書籍『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、チャットボットを導入したバンダイチャンネルを例に解説していく。

情報化社会だからこそ一歩踏み込んだサービスが効く

◆引越、結婚、入院などで仕方なく解約する人が必ずいる

 

解約する理由を尋ねたときに「仕方なく解約する」という選択肢があります。さらに「仕方なくとはどういうことですか?」と尋ねると、仕事、結婚、引越、入院などのライフイベントが主な理由になっています。この人たちは、サービスに不満はないけれども、例えば仕事が忙しいから本意ではなくやめようとしています。

 

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仕方なく解約する理由が結婚の場合には「そうなんですね、ご結婚おめでとうございます」とチャットボットがお祝いのメッセージを贈っています。入院する人には「大変ですね。退院したらまた戻ってきてくださいね」といった具合です。

 

ライフイベントが理由になっていると、こうしたメッセージを見て解約をやめている人が少なくありません。

 

このように解約しようとしているときにも理由に合わせてコミュニケーションを取ることができるのは、対話形式のチャットボットならではといえます。これまでコミュニケーションが不足していたからこそ、こういうメッセージを喜んでくれるのでしょう。企業の側からの歩み寄りができるので、このようなやりとりをもっと手厚くすることにしています。

 

サービスには特に不満はないけれどもやめる理由としては、「経済的に余裕がない」というものもあります。これに対しては一定期間無料か低額料金の休止を提案することで解約を防止することも検討しています。

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