『Amazon Prime Video(アマゾンプライム・ビデオ)』『Netflix(ネットフリックス)』をはじめとしたサブスクリプション(=サブスク)を活用している人は多いことだろう。有料動画配信サービスに倣い、自動車産業や食品メーカーをはじめ、大手企業がこぞってサブスクを始めているが、解約率の高さに頭を抱えるケースも少なくない。そんなときに活躍するのが、チャットボットを解約ページに置き、その原因をヒアリングするシステムだ。本記事では、株式会社Macbee Planetエヴァンジェリスト・佐野敏哉氏の書籍『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、解説していく。

ユーネクストが他の動画配信サービスより高額なのは…

◆チャットボットを解約ページに置いた動画配信サービス

 

「リテンションマーケティング by Robee」のチャットボットが比較的早い時期に置かれたのは、動画配信サイトのバンダイチャンネルです。

 

バンダイチャンネルは2011年8月に定額配信サービスを始めたアニメの専門チャンネルで、月額料金は1000円(税別、以下同じ)です。日本でまだサブスクリプションという言葉が使われていなかった時期にスタートした月額会員向け動画見放題の先駆的な存在です。当然ながらアニメ作品の品揃えが充実していて、ほかでは見られないコンテンツを数多く持っています。

 

[PR]サブスクで利益を出せていますか?成功の鍵は「解約防止」です。
【解約防止ノウハウを今すぐダウンロード】

 

その後、フジテレビジョンが運営する動画配信サービス、FOD(フジテレビオンデマンド)プレミアムの解約ページにもチャットボットが登場しました。FODはフジテレビの黄金期に制作された数々のドラマのアーカイブが大きな強みで、40代から50代の根強いファン層を持っています。月額888円で、電子書籍フォーマットで雑誌も読むことができます。

 

定額動画配信はサブスクリプションの中でも近年発展が著しい分野で、日本発のサービスではバンダイチャンネル、FODのほかにUSENグループのユーネクスト、TBS系のパラビ、NTTドコモ系のdアニメストアなどが挙げられます。ユーネクストは映画の新作やドラマのコンテンツが多く、雑誌のほかにアダルト向けコンテンツも見ることができ、月額料金が1990円と高い理由はそこにあります。

次ページネットフリックス「動画のサムネイル」には意外にも…