ダイヤモンド業者の取引基準…「ラパポート価格」とは?

日本国内では、長らく現金資産が安全かつ最強の資産とされてきましたが、近年、日本銀行のインフレ政策への転換により、日本円の現金資産は大きなリスクにさらされています。そのような中、欧米の富裕層の間で安定した資産として人気のダイヤモンドに注目が集まっています。本連載ではシンワダイヤモンド倶楽部主催の倉田陽一郎氏に、資産としてのダイヤモンドの可能性について解説いただきます。今回は、ダイヤモンドの価値を決める二つの要素について説明します。

資産防衛には、ラパポート価格の「75%以下」で購入

資産としてのダイヤモンドという視点は、世界では一般的であっても、日本では、これまであまり一般的ではありませんでした。ユダヤ人社会や、中国人華僑社会においては、ダイヤモンドは一族が生き延びるための重要な資産として、世代を超えて受け継がれています。

 

日本においては、ダイヤモンドは装飾品であり高級品であるという認識が定着しています。そして、ダイヤモンドをどこで購入するかといえば、大半の方が百貨店やジュエリーの専門店を思い描かれるかと思いますが、資産として代々受け継いでいくダイヤモンドは、一体どこで買うことができるのでしょうか。

 

それは、さほど難しい問題ではありませんが、その前に、投資をするためには、みなさんにも少しばかりの知識と判断が必要になります。ダイヤモンドを資産ポートフォリオの一部に入れ込んでいくためには、ダイヤモンドに関する基礎的な知識を身につけることが最初のステップとなります。基礎的な知識さえ身につけてしまえば、あとは、「資産防衛としてのダイヤモンド」を、「換金できる値段」で手に入る場所を見つければ良いということになります。

 

「換金できる値段」で購入するには、ダイヤモンド価格のベンチマークとなっている「ラパポート価格」の何割引で購入できるかが鍵となります。このラパポート価格は、世界のダイヤモンド業者がダイヤモンドを取引する価格基準となっています。

 

世界を超えて受け継がれる、資産防衛としてのダイヤモンド(※イメージ)
世界を超えて受け継がれる、資産防衛としてのダイヤモンド(※イメージ)

 

先日、ワインの世界において、「神」と呼ばれた批評家のロバート・パーカー氏の引退が話題になりましたが、ダイヤモンドの世界では、ラパポート氏が「神」です。欧米の社会は、ものを客観的に評価するシステムを構築することに長けています。

 

ここ数十年、世界中のワイン愛好者たちは、ロバート・パーカー氏の「パーカー・ポイント」と呼ばれる100点満点の評価を頼りに、ワインを選ぶようになりました。同様にダイヤモンド業界も、業者間の取引は、ラパポート価格を睨みながら、その水準からどの程度の価格で購入するかが仕入れの目安となったのです。

 

業者間のオークションでは、ラパポート価格の半分(50%)程度から競りがスタートして、「-50%、-49%、−48%、…−36%、これ以上はございませんか? それではハンマーします。-36%!」とハンマーが打たれ、取引が成立します。ラパポート価格そのものが、取引の数字として利用されているのです。

 

ラパポート価格は、有料会員にしか公表されていないため、一般の方がこの指数を知るのはなかなか難しいでしょう。しかしながら、このような指数が存在しており、全世界で、ある一定の相場が共有されていることは知っておかなければなりません。

 

ラパポートの価格は、ニューヨークの業者間で取引するオファー価格と言われていますが、実際に業者が取引する価格は、ラパポートの6割位の金額です。販売価格がラパポート価格の1.8倍になっている場合には、業者が仕入れる金額が6割位だとすれば、購入された方が、いざ売ろうとする場合の換金価値は、購入価格の3分の1位になるという理論値が出てきます。

 

「資産防衛のためのダイヤモンド」を手に入れるためには、ラパポート価格の75%以下で手に入れることをおすすめします。換金する際に様々な手数料がかかるのは当然として、購入した後すぐに売っても、7、8割は手元に残らなければ資産防衛とはいえないと筆者は考えています。「資産防衛のためにダイヤモンド」の購入を検討される方は、ぜひこのラパポート価格を知ったうえでの購入を前提としてください。

 

※有料会員にのみ公開のため、本画像にはボカシを入れています。
ラパポート価格 ※有料会員にのみ公開のため、本画像にはボカシを入れています。

ダイヤモンドにお墨付きを与える「GIA」とは?

そして、ダイヤモンドを購入される場合の基礎知識としてもう一つ重要なものは、「4C」です。4Cとは、カラット(CARAT)、カラー(COLOR)、クラリティー(CLARITY)、カット(CUT)を意味しますが、それに加えてここ数十年、蛍光性という指標も重視されるようになってきています。

 

もちろん天然ダイヤモンドか人工合成ダイヤモンドかということもきちんと区別していかなければなりません(ちなみに今話題の人工合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドの10分の1程度で取引されています)。

 

これらの要素が、現在のダイヤモンド取引の重要な価値判断の基準となります。価値があるものを価値があるものとして適正な価格で購入する。それが投資の原点です。

 

しかしながら、これを見分けるのは素人には無理だろう、というのはごもっともな意見で、ダイヤモンドを目の前に出されて、「さあ、ご自分の目で判断して買ってください」などというのは、「資産防衛のためのダイヤモンド」の購入のあり方ではないでしょう。まずは信頼できるダイヤモンド取扱店を見つけて、相談してみることをおすすめします。

 

さて、「資産防衛のためのダイヤモンド」の購入を検討する場合には、全世界が信頼する鑑定書が必要になります。アメリカ宝石学会、通称、GIAと言われる鑑定機関があり、この鑑定機関が発行する鑑定書の中に、そのダイヤモンドのすべての評価が記載されています。

 

4C、蛍光性、傷の位置、天然か人工合成か……。そして、その鑑定書が付いたダイヤモンドには、レーザー光線によって目の見えないような小さな文字でGIAの刻印まで施されているのです。

 

今、ポートフォリオの一部に組み込むための「資産防衛のためのダイヤモンド」は、ラパポート価格とGIAの鑑定書によって、誰でも簡単に投資することができる対象となったのです。

 

Shinwa Wise Holdings 取締役会長

シンワダイヤモンド倶楽部主催。2001年より、シンワアートオークションにて、宝石オークションを手がける。2005年JASDAQ(当時ヘラクレス)に上場、資産防衛ダイヤモンド構想を提唱。「アートから始まる創造と成長」「ダイヤモンドを組み込む資産ポートフォリオ革命」を掲げる

著者紹介

連載世界の富裕層を魅了する、資産防衛としての「ダイヤモンド」

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