インカムゲインとは

インカムゲインとは、不動産を所有することによって安定的、継続的に受け取ることが期待できる現金収入のことをいいます。多くの場合、家賃収入がこのインカムゲインに相当するでしょう。一方、キャピタルゲインはその不動産の価格が変動した際に差額によって得られる利益のことです。不動産の場合、その物件を売却したことによって得られる利益のことをキャピタルゲインといいます。

不動産を売却することによって利益を得るのではなく損失を被る場合、キャピタルロスといいます。インカムゲインは家賃収入のように安定的に受け取れる利益のことですので、インカムロスという言葉はそもそもありませんし、また、そのような状態になることもありません。

インカムゲインとキャピタルゲインの違い

不動産投資において、家賃収入であるインカムゲインを目的とした投資をするメリットとしてまず挙げられるのは、その安定性です。インカムゲインは1回あたりに入ってくる金額はそれほど多くないものの、毎月決まった金額を長期間得ることができます。上手に資産運用してインカムゲインを得続けることができれば、生涯に渡って安定した収入を得ることも不可能ではないでしょう。

安定した老後を送りたい人などにおすすめの方法です。一方、不動産の転売のようにキャピタルゲインを目的とした投資の場合、家賃収入よりもずっと多くの利益を一時に得ることができるというのが大きなメリットです。運用に失敗すると多くの損失を被ってしまう恐れもありますが、所有している不動産が値上がりすることが明らかであるような状況の場合、キャピタルゲインを目的とした投資に切り替えることも視野に入れておいた方がよいでしょう。

インカムゲインを安定的に得るためには

インカムゲインを目的とした投資計画を行う際、考慮しておくべきこととして挙げられるのはさまざまな空室リスクです。空室が増加したり長期化したりすることは、それだけ利益が減ってしまうだけでなく、最悪の場合には損失につながってしまう恐れもあります。空室率が上昇してしまう理由には、その物件の個別的な理由と全体的な理由の2種類があります。

賃料が高い、広告が充分でないなどの個別的な理由であれば対処が可能なことが多いでしょう。しかし、全体的な理由である自然災害や地価の変動などの不確定要素の場合にはどうしようもないこともあります。計画を立てる際にはそのような不確定要素がつきものだということをよく理解し、ある程度資金の余裕を持っておくことが大切です。