不動産投資におけるREITの意味について解説します。

REITとは

REIT(リート)とは、「Real Estate Investment Trust」の略で、一般的に「不動産投資信託」と呼ばれている投資商品です。REITでは、不動産運用のプロが投資家から集めた資金を不動産で運用することによって賃貸収入や不動産売買益などの利益を出します。そして、得た利益をもとにして投資家への配当を行うのです。

 

もともとREITは1960年代にアメリカで誕生した商品ですが、日本でも2001年9月に商品取引所に上場されました。ただし、日本の商品とアメリカの商品とでは仕組みに異なる点もあります。このため、商品を区別するために、日本の不動産投資信託については「JAPAN」の頭文字「J」をREITの前に付けて、「J-REIT(ジェイ・リート)」と呼んでいるのです。

 

REITを活用するといろいろなメリットを得ることができますが、その1つとして挙げられるのが、専門的な知識で投資が行えるという点です。専門家が運用を行うREITを通じて間接的に不動産のオーナーになり、不動産のプロによる運用の成果を享受することができます。また、株式に比べると高い分配金に期待が持てるという点も魅力です。投資により得た利益の90%を超える分配を行うと法人税が課税されないという仕組みなどがその理由となっています。

一般の不動産投資と違うREITの魅力とは

REITによる不動産投資にはいくつかの魅力的なメリットがあります。まず、安定性のある投資ができるということです。安定性があるのは、配当の原資が定期的な収入が見込める不動産の賃貸料などであることが理由となっています。また、不動産投資と比べて流動性が高いことも魅力です。

 

不動産投資は不動産市場で売買されますが、REITは証券市場で売買される商品です。不動産市場と比べて証券市場は流動性が高いため、比較的、容易に換金できるというメリットも得ることができます。さらに、分散投資がしやすい点も魅力です。投資金額が多額になりやすい不動産投資では分散投資は難しいことが通常となります。しかし、少額投資も可能なREITであれば分散して投資することも可能なのです。

用途別に分類される2つのタイプの違いとは

REITの分配金は主に不動産の賃貸料の収入が原資です。このため、不動産の対象となる物件の地域や用途によって商品が分類されています。これは、地域や用途が賃貸料に大きく影響しやすいからです。用途は、大きく、特化型と複合型に分けられています。

 

特化型とはオフィスビルや商業施設、リゾートホテルなど、ある限定した不動産物件にだけ投資をする商品です。一方、複合型はオフィスビルとリゾートホテル、商業施設と住居といったように異なった種類の物件を組み合わせて運用します。種類が分類されている分、特化型より複合型の方が投資リスクは低くなることが一般的です。ただし、2つの分類のほかにも不動産の投資物件を限定しないで分散投資をする総合型というタイプもあります。

REIT-ETFの運用がおススメの人とは

不動産投資にはREIT-ETFと呼ばれるものもあります。REIT は証券市場を通じて売買することができる商品です。そして、その中でも「Exchange Traded Fund」の略であるETFは証券取引所で上場している投資信託のことをさします。日本では上場するJ-REITの銘柄すべてに不動産投資信託の指数となる「東証REIT指数」が設定されています。

 

そして、ETFではいくつかのJ-REITが組み合わさった東証REIT指数に対して投資を行うイメージで間接的なJ-REITへの投資となるのです。複数に対する投資となりますが、株式投資のように個々の企業の業績をひとつひとつチェックする必要はありません。このため、手間や時間をかけたくないという人に適しています。また、投資信託では毎日1回発表される基準価額に基づいて取引価格が決定されます。しかし、ETFの取引価格は株式と同様にリアルタイムの市場価格です。このため、リアルタイムで取引をしたいという人にもおススメの投資信託となっています。

 

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