フィリピンを舞台とする、新しい形の会員制コミュニティ「GATE of ASSETS 財団」が注目を集めている。本稿では、この財団の会員のみがリーチできる「投資と保全」の最新情報について、ハロハロアライアンス・ディレクターで「GATE of ASSETS 財団」の常任理事である鈴木廣政氏を中心に、現地情報に精通した方たちに紹介していただく。今回は、ハロハロホームでアカウンティングを担当している孫寧さんに、投資先としてのフィリピンの可能性を聞いた。

フィリピンは「20年前の中国」…今、まさに成長期!

── 孫さんは中国人ですが、日本で、(中国ではなく)フィリピンへの投資に携わる仕事をされている。なかなか興味深いですね。

 

孫 私が2〜3歳のころ、父が研究のために2年ほど日本で暮らしたんです。当時はバブル崩壊前で、日本経済がもっとも華やかだったころでした。日本の経済力や技術力、よく整備されていてきれいな街並み、豊かな暮らしぶり……父から日本の話を聞き、子どものころからずっと強い憧れを抱いていたので、大学を卒業後に日本の大学院へ進学。その後、香港の日系企業などを経て、現在はハロハロホームで働いています。

 

── やはり孫さんの経歴ですと、中国と日本を繋ぐ役割が仕事では求められそうですよね。なぜ、「フィリピン」に携わる仕事を選んだのでしょう?

 

ハロハロホーム 孫寧さん
ハロハロホーム 孫寧さん

孫 はい。前に勤めていた会社が、フィリピンにおける太陽光発電所に関してのEPC事業を展開していたこともあり、フィリピンの国情やビジネス環境についてよく知る機会がありました。フィリピンという国に、非常に大きな可能性を感じていたところ、ハロハロホームの事業を知ったのです。

 

── フィリピンのどんなところに、大きな可能性を感じたのですか?

 

孫 イメージ的には、20年くらい前の中国と街並みや暮らしぶりが似ているかもしれません。道路などのインフラ整備や不動産開発などはまだ不十分です。弊社が展開する事業も含め、近年、日本からの投資や開発プロジェクトへの参画などが盛んに行われるようになっていますから、この数年のうちにフィリピンはますます発展していく、という確かな感触があります。

 

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まだまだ発展途上なところもありますが、それはつまり、さらに成長・発展していく余地があるということ。たくさんのビジネスチャンスが眠っていると思います。

中国からの関心も高まる「フィリピン」の将来性とは?

── 現在はハロハロホームで、どのような業務に携わっているのですか?

 

孫 アカウンティングが中心です。その他、顧客情報管理なども手がけています。今後はハロハロホームのビジネスに関連して、日本・中国・フィリピンの3カ国を繋ぐことができたらと考えています。将来的には、中国マーケットの開発にも取り組んでみたいです。

 

── 中国と日本はビジネス上でライバルになることも多いわけですが、中国人はフィリピンという国をどう見ているのでしょうか。

 

孫 ここのところ、観光だけでなく、ビジネスでも中国からフィリピンに訪れる人が増えています。中国人の投資家は可能性を感じたら多大の資金を一気に投下する投資スタイルでスピードも早いため、投資スタイルとして日本人は負けがちですが、そういった中国の投資方法に負けないような投資方法を、中国ビジネスを多少知っている私が弊社の戦略に取り入れております。

 

また、中国政府はフィリピンから数十万人の家政婦を受け入れるという方針を発表していますし、フィリピンへの関心は高まっていると思いますね。

 

── 家政婦の受け入れを?

 

日本人が中国の投資家に負けないためには「戦略」が必要…と語る孫さん。
日本人が中国の投資家に負けないためには「戦略」が必要…と語る孫さん。

孫 世代別の人口分布図を見ると、高齢化が進む中国に対し、フィリピンは、世代が若いほど大きくなっていく健全な形を保っています。中国は人口が多いイメージがありますが、「一人っ子政策」もあり、日本と同じように高齢化社会の道を辿っているのです。

 

将来に向けて「優秀な働き手の確保」という意味で、フィリピンにおける人材育成や人材派遣に関するビジネスへの投資は、これからさらに盛り上がっていくのではないでしょうか。フィリピンにおける人材育成は、弊社も注力している分野のひとつですよ。日本は既に超高齢社会ですから。

 

── 人を育てる、ということでは、12月に開催予定のストリートチルドレン支援イベント"Bright Light For A Better Life"にも注目ですね。

 

孫 ええ。GATE of ASSETS 財団を通じて、私たちはフィリピンの恵まれない子どもたちに対する支援活動を積極的に進めています。未来を担う子どもたちに穏やかな生活と確かな教育を提供するという、非常に意義深い取り組みなので、少しでも関心を持っていただけたら嬉しいです。イベント会場でお待ちしています。