書籍詳細

『実録ルポ 介護の裏』

実録ルポ 介護の裏

甚野 博則

出版社名:文春新書

発行年月:2024年5月

「うちはまだまだ大丈夫」「いざとなれば何とかなる」
現実から目をそらし続けてきた筆者のもとに、突如降りかかってきた母親の介護問題。
なぜ介護の仕組みはこれほど複雑なのか?
なぜこんなにお金がかかるのか?
一体誰が得をして、誰が損をしているのか?
制度について一から調べ、全国の現場を訪ね歩いてみると、深くて暗い業界の「裏側」が見えてきた――

介護を巡る日本の現状は「安心」とはほど遠い。むしろ危機的な状態にある。
2000年の介護保険開始以降、自己負担割合の引き上げが幾度となく行われ、保険料の徴収額は増加している。
その一方、介護現場を支える介護職は減少の一途を辿り、すでに日本の介護制度は崩壊し始めていると言えるのだ。

知らないままでは損をする、誰も教えてくれない「介護のリアル」を徹底ルポ。

【介護の世界は矛盾とナゾだらけ】
●「ケアマネ」選びが全てを左右する
●介護保険でできること、できないこと
●老人ホームは入居金だけで数千万という現実
●「老人は歩くダイヤモンド」。介護ビジネスはなぜ儲かるのか?
●骨折を放置、入浴のタオルを使い回し……高齢者への虐待は過去最多に
●こんな施設は要注意! 施設職員が語る3つのチェックポイント
●「まるで後妻業」。月140万円もの請求をおこなう「身元保証」ビジネスの謎
●「会社が人を入れてくれない」。自ら命を絶った介護職員
●「老老介護」の末、80歳の妻を絞殺
●「介護離職」は年間で10万6千人にも
●2025年度には介護職が32万人不足……崩壊はすでに始まっている


ノンフィクションライター

1973年生まれ。ノンフィクションライター。大学卒業後、大手電機メーカーや出版社などを経て2006年から『週刊文春』記者に。
「『甘利明大臣事務所に賄賂1200万円を渡した』実名告発」などの記事で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」のスクープ賞を2度受賞。現在はフリーランスのノンフィクションライターとして、週刊誌や月刊誌を中心に社会ニュースやルポルタージュなどの記事を執筆。近著に『実録ルポ 介護の裏』(文藝春秋)、『ルポ 超高級老人ホーム』(ダイヤモンド社)がある。

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