(※画像はイメージです/PIXTA)

「なぜ経営者はゴルフに惹かれるのか」。判断力や危機管理能力、レジリエンスなど、経営に欠かせない資質はゴルフを通じて自然と磨かれていきます。さらに、人種や国籍を問わず出会える場としても機能し、思わぬビジネスチャンスへとつながることも少なくありません。経営とゴルフに共通する学びを、専門家が解説します。※本記事は大同生命が運営する『どうだい?』からの転載記事です。

ゴルフが「経営の教材」といわれる理由

「経営者はなぜゴルフをするのか」。

 

理由はいくつかあると思います。1つはゴルフが経営に似ているから。言い換えれば、ゴルフは経営の教材になるからです。

 

ゴルフを始めると知らず知らずのうちに、経営者に欠かせない考え方や経営に似た状況、立場に出くわし、経営者にとって欠かせないセンスや考え方が自然と身についていきます。誰も経営を学ぶためにゴルフを始めよう、続けようなどとは考えていないと思います。

 

しかし、ゴルフをしているとなんとなく経営に似ているなと、経営者だからこそハマってしまう経営に役立つ側面、学びの多さに気づき、魅了されていくのです。タレントの皆さんにゴルフ愛好家が多いのも頷けます。タレントのほとんどが個人事業主、経営者だからです。

 

では、どんな側面や学びがあるから経営者にゴルフ愛好家が多いのでしょうか。

 

ゴルフから学べることを経営のトレンドワードに置き換えてみます。「分析力」「判断力」「マネジメント力」「危機管理能力」「創造力」「出会い力」「レジリエンス」などあげればキリがありません。

 

ゴルフはだいたい5時間をかけてコースを回ります。しかし、実際にプレー、すなわちアドレスに入ってゴルフクラブを振る、スイングする時間は18ホールのトータルで20分弱です。

 

では、残りの4時間40分は何をしているのでしょうか。それは、考えているのです。ゴルフは考えるスポーツと言われる所以はこんなところからきたのだと思います。上記したマネジメント力、危機管理能力など、ゴルフをすればこれらの経営に大切なワードについて自然に考えるようになるのです。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

コースと天候から学ぶ「外部環境への対応力」

コースや天候は経営におけるマーケット、顧客、競合、仕入れ先に例えることができます。経営学的に書くと、風や芝の状態は外部環境と言えるかもしれません。

 

ゴルフの場合、午前と午後ではまったく環境が変わることがしばしばあります。最も歴史のある大会である全英オープンでは1日に四季があるとまでいわれるほどです。ビジネスの世界でも、為替レート、技術革新、原材料価格高騰などの外部環境は経営に大きな影響を与えます。経営者にとってゴルフは、考える癖を自然に身につけてくれる他にはないスポーツでもあるのです。

 

なんとなくゴルフを始めても、意外と経営に似ているなと思えてきます。そうなるとゴルフのレジェンドの経験本や最新のギア(ゴルフ用品)についても調べ、分析し、自分に合ったスタイルのゴルフ(マネジメント)をしたくなってきます。

 

すると、外部環境の変化にトッププロたちはどう対処しているのだろうと調べ出します。そこでレジェンドたちの本に目がいったりします。ゴルフを極めた人ならどう対処しているのか。情報はたくさんあります。

 

例えば、日本のプロゴルフ界を牽引してきた中島常幸選手は、雨の日の対処法としてどんなことをしたのだろうかと。実際、中島プロはシャワーを浴びながら練習をしていたそうです。今はどんな天気でも、いつ雨になるかわかりません。いつ変わるかわからない外部環境にどう対処しているのか、そのヒントに出会えるのです。多くの場合、脅威と考えられる状況にも柔軟に対応し、人より半歩先に入り込んで慣れておくことが大切だと教えてくれます。これは経営においても同じだと気付かされます。

 

他にも色々学ぶことができます。まず、風が強いときは、割り切りが大切だということです。飛距離は伸びない、ボールは転がらない。だからこそ、欲張らないという覚悟。8割から9割でOKという割り切り。外部環境が悪化したときには、早く慣れて、目標設定をあまり高くしないことも肝心なのだと。ゴルフをしている経営者なら、ゴルフを通してこうした状況を経験できるのです。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

風の読み方に学ぶ、先を見通す力

さらに、外部環境の読み方のヒントは、ゴルフの風の読み方のなかにもあります。

 

よく「風を読み間違えた」という表現を聞きます。経営においても、「相場やトレンドを読み間違えた」などといいます。ゴルフの場合、とくにプロの場合は風の読みによってスコア、成績(収入)が大きく左右されるので、なおさら大切です。

 

多くのアマチュアは、芝を手に持って上空に投げ、風を読んでいるポーズをとります。自分の周りの風を読もうとしているのですが、ゴルフの場合に大切なのは、ボールの落ち際の風なのです。

 

タイガーウッズの場合、ボールを打った直後の初速は約時速310キロ。日本のプロの場合、270ヤード飛ばすことを考えると、初速は時速270キロほどです。この段階ではあまり風の影響は受けません。

 

しかし、ボール速度が落ちる飛翔軌道後期(最高到達点付近から落ち際までの低速エリア)、落下地点まで残り20~30ヤードの頃には速度は100キロを切ってきます。そのときに一番風の影響を受けやすいのです。目の前の環境ではなく、少し先の環境を予測することが肝心なのです。こんなこともゴルフは教えてくれます。だからなおさら、経営者はゴルフにハマっていくのです。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

14本のクラブに学ぶ組織マネジメント

ほかにも、部下や社員をどう生かすか、組織マネジメント力に関してもゴルフは多くのことを学ばせてくれます。

 

ゴルフは14本のゴルフクラブを使ってプレーします。多くのプロは天候やコース、芝の種類によって14本のクラブのセッティングを変えて大会に臨みます。

 

ゴルファーを経営者に例えるなら、14本のクラブは社員(人的資源)にあたり、これをいかにマネジメントするかによって成果に差が出てきます。クラブの特性(社員の性格や特技、属性、環境ごとの成績データ)を知ることも経営者には必要なのだと教えてくれます。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

スコアカードで学ぶ目標管理とKPI思考

また、ゴルフのスコアは経営にとって、課題・目標を数値化できる最高の教材です。

 

ゴルフ場でもらうスコアカードには、打数とパット数を書き込む欄があります。これを書き込んでいくだけでも様々なことが分かってきます。パーセーブ率、ボギーセーブ率、ホール別状況。年間20~30回ラウンドすれば、それなりのデータが蓄積され、どんな課題があるのかが分かってきます。

 

課題が見えたところで、目標達成のプロセスも具体化します。これは、まさに経営的な戦略論やマネジメント論と同じ考え方なのです。経営においてはデータを蓄積・分析し、構造化して利益目標や組織強化に役立てますが、それと同じように、ゴルフのスコアもKPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)になり得ることを、経営者ゴルファーは知っているのです。

 

筆者はゴルフ場で2枚のスコアカードを使用します。1つは通常のプレーを記録するもの。もう1つは、事前に目標を設定し、数字を書き込んでおくためのものです。

 

そうすれば目標の達成度も分かり、どうして目標を達成できなかったのかのフィードバックも自分でできます。この方法は、経営改善にも使えます。目標を数字で立てて、それと乖離した場合に自分の陥りやすいパターンを見極める。すると自分のクセが分かり、同じ失敗を重ねることを防ぐことができるのです。この2枚のスコアカードを実践している経営者は少なくありません。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

逆境を乗り越える「レジリエンス力」

さらに、ゴルフをしていると「レジリエンス力」も身につく気がします。これは、失敗してもへこたれない、失敗を糧にしてさらに成長できる状態のことを指します。

 

上手くいかない時、ポキッと心が折れるのではなく、竹のようにしなやかに苦難や課題を乗り越える心持ちのことです。ゴルフは個人競技です。自己責任、自己判断で結果が出ます。経営者にとってゴルフは、心を鍛える絶好の場でもあるのです。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

ゴルフがもたらす人脈という財産

経営者がゴルフをするもう1つの理由、それは誰とゴルフをするかを選択できる点にもあると思います。ネットワークづくりが自然にできるのも、ゴルフをする魅力、理由の1つです。

 

ゴルフはコースが違ってもルールは世界のどこに行っても同じです。海外の出張先でも人種や文化、年齢、性別に関係なく気楽にプレーできます。トランプ氏が海外の政治家を自分のコースに招きゴルフをするのも、ビジネス以外で特別な時間を共に過ごせるからでしょう。

 

雑踏を離れ自然のなかでプレーすることで、短い時間ですが気分転換、リフレッシュもできます。そんな意味でもゴルフは、常に重圧や責任と隣り合わせのリーダーたちに欠かせないものなのです。

 

そのうえ、次も一緒にプレーしたいなと思える人との出会いがあった場合には、ますます虜になってしまいます。その出会いが思わぬチャンスに繋がることも多々あります。常にビジネスチャンスを広げるためだけにゴルフをしているわけではありませんが、実際そんな機会を増やしてくれるのがゴルフです。だから経営者はゴルフを始めると辞められないのだと思います。

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

ゲーリー・プレーヤー氏の言葉に学ぶ

最後に、世界ゴルフBIG3のお一人、ゲーリー・プレーヤー氏と過ごした1日から、ゴルフと経営に共通する教えをお伝えし、経営者にゴルフをする人が多い理由の締めくくりとしたいと思います。

 

ゲーリー氏曰く、「何が上手くいかないのか、どうして上手くいかないのか、ゴルフではいつもその事実と向き合わなければならない。ビジネスも同じだろうね。自分を知り、自分の強みと弱みを分析し、その上で自分を変えていくことが大切なんだ」。

 

この言葉は、彼が東日本大震災のチャリティーのために来日した際、会場で語ったものです。都内の大きなホテルの会場は、日本を代表する企業のトップばかりでした。

 

 

多賀公人
キャリア・コンサルタント
ラジオ番組パーソナリティー

 

 

★大同生命が運営する
経営者のコミュニティサイト『どうだい?』
HPはこちら!(登録・利用無料)

 

 

「どうだい?」が提供する経営に役立つサービスをご紹介!↓

T&Dクラブオフ

宿泊やレジャーなどの優待を、経営者・従業員が利用できる福利厚生サービスです。

 

「ゴルフはどうだい?」ルーム

ゴルフ好きの会員同士で交流できる、どうだい?のコミュニティルームです。

※本記事は大同生命が運営する『どうだい?』からの転載記事です。