学生時代から続く友人とのランチや飲み会は、仕事や家庭から少し離れ、本音を話せる貴重な時間です。一方、物価高が続くなか、友人との会食にかかるお金も無視できません。総務省「家計調査」によると、2025年の二人以上世帯の消費支出は月平均31万4,001円。外食への支出も前年から増えています。誰と時間を過ごし、誰がどれだけ負担するのか。東京都内に暮らすカオリさん(44歳・仮名)の事例をみていきます。
またついてきた…女子会に毎回参加する〈友人の夫〉。割り勘の会計「4,800円→6,300円」で不満爆発…44歳女性が知った、友人夫婦の事情 (※写真はイメージです/PIXTA)

独立後に失った「会社」という居場所

このままでは女子会そのものが嫌になってしまう。3人はユウコさんに気持ちを伝えることにしました。

 

「アツシさんが嫌いなわけじゃない。でも、私たちは4人だけで話したいこともある。これからは女子会には連れてこないでほしい」

 

するとユウコさんは謝り、事情を明かしました。

 

「私も最初は一度だけのつもりだったの」

 

アツシさんは最近、長年勤めた会社を辞めて独立したばかりでした。会社員時代は仕事も順調で、人付き合いも多かったそうです。しかし独立後は思っていたほど仕事が入らず、仕事関係の会食も激減。自宅で1人で過ごす時間が増えていました。

 

そしてユウコさんも、そのとき初めて気づいたといいます。アツシさんには、仕事を離れて付き合う友人がほとんどいなかったのです。

 

内閣府「令和8年版男女共同参画白書」によると、2025年の調査で「困った時に頼れる人がいない」と答えた割合は女性4.4%に対し男性11.8%。「不安や悩みが生じた場合に相談相手がいない」と答えた割合も、女性5.3%に対して男性13.6%と、いずれも男性のほうが高くなっています。

 

また、頼れる相手については、女性では「友人・知人」の割合が男性より高く、男性では「仕事・学校関係者」の割合が女性より高い傾向がみられます。

 

会社を離れたアツシさんにとって、仕事だけでなく、人とのつながりまで一気に減ってしまったのかもしれません。

 

「最初の女子会がすごく楽しかったみたいで。帰ってから『次はいつ?』って何度も聞かれて。独立してから元気がなかったから、ユウコも断れなくなってたんだって」

 

事情を知り、カオリさんもアツシさんの気持ちは少し理解できたといいます。ただし、それと自分たちの女子会に毎回参加することは別問題です。

 

「アツシさんが孤独なのは気の毒だと思います。でも、その穴を私たちが埋めなきゃいけないわけではないですよね」

 

ユウコさんは3人に謝り、「これからは連れてこない」と約束しました。

 

「つながり」が大切だからこそ、自分自身で築く

アツシさんも、独立をきっかけに、それまで仕事を通じて築いてきた人間関係が一気に薄れたのでしょう。

 

一方、1938年に始まったハーバード大学の「成人発達研究」を率いるロバート・ウォールディンガー氏は、「 人間関係と、その関係のなかでどれほど幸福であるかが、健康に強い影響を与える」(The surprising finding is that our relationships and how happy we are in our relationships has a powerful influence on our health. )と指摘しています。また、「身体をケアすることは重要だが、人間関係を大切にすることもセルフケアの一つ」( Taking care of your body is important, but tending to your relationships is a form of self-care too. )と述べています(Harvard Gazette、2017年)。

 

だからこそ必要なのは、配偶者の友人関係をそのまま自分の居場所にすることではなく、自分自身で無理なく付き合える人や居場所を作っていくことではないでしょうか。人とのつながりは人生を豊かにします。そのつながりを誰かから“借りる”のではなく、自分自身で築いていくことも大切なのかもしれません。

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【最新・法人決算対策】9月17日(木)オンライン開催
公認会計士が監修!
「短期償却」で手元キャッシュを大きく残す不動産活用

 

【物販事業】9月26日(土)オンライン開催
月額30万~50万円の利益を狙う!
オマカセ型「物販事業運用スキーム」とは?