孫との時間は、祖父母にとって大きな楽しみのひとつです。一方、ソニー生命保険の「シニアの生活意識調査2025」によると、孫のために出費したシニアの年間平均額は11万3,074円。食費や外食、レジャー費に加え、滞在中の世話には体力も必要です。「年金月22万円」で暮らす69歳のミチコさんも、お盆明けに小学1年生と3年生の孫を迎えましたが、わずか3日で「もう限界」と感じることに。何があったのでしょうか。
もう勘弁です…〈38歳長女〉は帰省中も実家で在宅勤務。〈年金月22万円〉69歳祖母が小学生の孫2人の世話に3日で限界を迎えたワケ ※写真はイメージです/PIXTA

「孫消費」は年間平均11万円超

孫に会うことを楽しみにしている祖父母は多いでしょう。一方で、孫との交流には少なからずお金もかかります。

 

ソニー生命保険の「シニアの生活意識調査2025」によると、孫がいるシニアのうち、この1年間で孫のために出費した人に、その金額を尋ねたところ、平均は11万3,074円でした。前年の10万4,717円から8,357円増えています。

 

使い道では「おこづかい・お年玉・お祝い金」が69.8%と最多。「一緒に外食」が54.4%、「おもちゃ・ゲーム」が32.1%、「一緒に旅行・レジャー」が26.6%と続いています。

 

今回のミチコさん夫婦も、映画や外食、食材、おやつなど、一つ一つは特別高額ではなくても、数日間に重なれば普段とは違う出費になります。

 

年金生活では、現役時代のように毎月の収入が大きく増えることは期待しにくいだけに、孫への支出も「かわいいから」と際限なく負担できるものではありません。

帰省は「無料の実家サービス」ではない

今回のケースで重要なのは、金銭的な負担だけではありません。

 

在宅勤務で親が同じ家にいたとしても、勤務中であれば育児の担い手にはなれません。その間、祖父母が孫を預かれば、実質的には長時間の子守りをお願いすることになります。

 

さらに、祖父母世代には自分たちの体調管理もあります。猛暑のなかで小学生を外へ連れ出すことは、高齢者にとって決して軽い負担ではありません。

 

孫はかわいい。会いたいし、何かしてあげたい。そうした気持ちがあるからこそ、子世代もつい「実家なら大丈夫」と甘えてしまうことがあります。

 

帰省の日数を短くする、食費やレジャー費は子世代も負担する、祖父母だけへ子どもの世話を任せないなど、事前に役割を決めておくことも必要でしょう。

 

祖父母の厚意を「いつでも使えるもの」と考えず、家計と体力の両方に配慮する。それが、孫との時間を長く楽しみ続けるためにも大切なのではないでしょうか。