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「お盆は仕事だから」サワさんの秘策
今年、サワさんには秘策がありました。スキマバイトです。 きっかけは今年はじめに会った友人の一言でした。
「ドラッグストアの品出しやってるの。体操教室より運動になるし、お金ももらえるわよ」
試しに登録すると、思いのほか楽しかったそうです。商品の品出しをしながら体を動かし、久しぶりに職場のような雰囲気で知らない人と話す。
「すごくいい気分転換になりました」
それ以来、週1回ほど働くようになりました。そして今年のお盆も、「人手不足だから」という理由でシフトを入れたのです。
近年、高齢になっても就労するシニアの姿は珍しくありません。内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、労働力人口総数に占める65歳以上の割合は13.6%と上昇傾向にあり、65〜69歳では54.9%、70〜74歳では35.6%が働いています。特に女性の就業率を見ると、サワさんと同年代である65〜69歳の44.7%、70〜74歳でも27.3%が就業しており、社会の中で高齢者の労働力が大きな存在となっています。
また同白書によると、65歳以上のシニア就業者を産業別に見ると、サワさんが働くドラッグストアなどが含まれる「卸売業,小売業」が133万人と、すべての主要産業の中で最も多くなっています。
「お母さん、お金に困ってるの?」娘たちの反応
バイトの話をしたとき、娘たちは驚きました。
「えっ、お母さん、お金に困ってるの?」
「まあね。でも、あんたたちが心配することじゃないわよ」
あえて含みのある言い方をしたサワさん。夫は「おいおい、変なことを言うなよ」と言ってきましたが、「あら? あなたも1日中、動画やテレビを見ていないで少しは働いたら? 健康にもいいわよ」と返したら何も言ってこなくなりました。その後、娘たちから連絡がありました。
「今年は少し早めに帰るね。あと夫は自分の実家に帰るって。セパレート帰省ってやつ。子供たちは連れて行くけれど、お母さんも仕事だしなるべく負担がかからないようにするね」
「孫はかわいい。でも、毎年倒れるまで頑張る必要はないですよね」そう笑うサワさん。「バイト代が入ったら近所の湖の湖畔のカフェでお友達と近況報告をするつもりです」と話しました。