「飲み会に誘いづらい」「部下のミスを指摘しにくい」――パワハラと受け止められることや予期せぬ離職を恐れ、部下とのコミュニケーションに悩む上司が増えています。一方で、若手社員からは「上司が職場で仕事の話しかしない」という意外な不満も聞こえてきます。本記事では、竹下友浩氏の著書『最大の成果を生み出すチームビルディング メンバー育成に悩む中間管理職のあなたへ』(ごきげんビジネス出版)より、Z世代社員の離職を防ぐ、中間管理職の上司が取り組むべき部下とのコミュニケーション方法を紹介します。
飲み会は断るのに「職場が仕事の話ばかりで寂しい」…Z世代社員が上司に抱く〈意外な不満〉

部下のモチベを下げている?…上司の“危ない発言”チェックリスト

メンバーの離職を防止するためには、メンバーが上司に期待することに対して、その期待に応えることが必要になります。その期待に応えるためには、「多様なメンバーの個を尊重するコミュニケーション」のノウハウを職場で実践することが大切です。

 

それを職場に根付かせるために、中間管理職であるあなた自身が変わることが不可欠です。チーム全体の変化は、まずはあなたから始まることを肝に銘じて、メンバーと向き合いましょう。

 

中間管理職のあなたは、メンバーに対して、職場で次のような発言をしていませんか? セルフチェックを行い、該当する発言があれば、改善することが必要です。

 

□「あなたは、私が言ったとおりにすればいい」

部下は上司の言われたとおりに行動し、自分で考えて行動をしなくなります。

 

□「このくらいの業務はできて当たり前だ」

部下のモチベーションが下がります。

 

□「私は忙しいから、自分で考えて」

部下は上司に報告や相談ができなくなります。

 

□「会議の場で、それは実現できないから無理だよ」

部下は会議で自分自身の意見を自由に言えなくなります。

かといって、「職場で仕事の話しかしない」のもNG

最近の新入社員や若手社員研修をすると、意外な上司への不満を持っています。それは、「上司が職場で仕事の話しかしない」ということです。最近の若手メンバーは、仕事が終わった後に上司とお酒を飲みに行くのは嫌がる傾向があります。一方で、職場で上司とプライベートの話をしたいと思っている方が多いです。

 

上司とメンバーの信頼関係を構築するために大切となるのが「自己開示」です。自己開示とは、相手にありのままの自分をさらけ出すこと。自己開示をすると、相手も同じように自己開示をしたくなります。このような心理効果から、相手との関係の質を深めることができます。

 

自分の悩みなどを自己開示できない職場では、一人で無理をしたり、居心地の悪さを感じたりするでしょう。自己開示には、健全なチームづくり、離職防止効果があります。中間管理職のあなた自身からメンバーに対して、自己開示をしていきましょう。

 

上司が自己開示するときは、部下が親近感を持つような話題を選んでください。

 

「学生時代は、絵を描くのが好きだった」「この会社に入ったのは、〇〇というビジョンに共感したからです」「入社当時は、〇〇を頑張りたいと思っていた」「過去に〇〇で苦労した経験が今の仕事の糧になっている」「週末は趣味の〇〇をしている」「実は〇〇(故郷)出身です」

 

なお、上司の自慢話や成功談の話をするとメンバーが嫌がりますから、注意しましょう。チームのなかで、中間管理職のあなたとメンバーがお互いに自己開示をすることで、チームメンバーがお互いに協力し合う土台をつくることができます。