衝撃の事実…「俺だけの3,000万円」のはずが、“半分”が妻のものに

「俺には金がある。あんな妻なら、ひとりのほうがマシだ。さっさと別れよう」

ついに離婚を決意した正雄さんは、弁護士事務所のドアを叩きました。しかし、弁護士からの説明は、正雄さんの完璧な離婚計画を根底から覆すものでした。

「婚姻期間中の収入から築いた資産は、原則2分の1ずつ分けるという決まりなんです」

実は、20年前から経済紙を熱心に読み込み、コツコツ銘柄を選び続けてきた正雄さんには、500万円のへそくりを元手に、含み益込み3,000万円にまで育てた資産がありました。離婚の「切り札」だった投資資産も、しかし例外ではありません。

「でも、妻は一銭も出していないんですよ? 俺が知恵と労力で6倍にしたものなのに……」

住宅2,500万円と、生活費補填で目減りした退職金残額1,000万円に加え、正雄さんが築き上げた3,000万円も、すべてが折半対象。恵子さんへ渡る財産分与の合計額は、およそ3,250万円にのぼることがわかったのです。

年金面でも…平均余命想定で「1,000万円超」の大損

さらに正雄さんは、弁護士の紹介で、シニア世代のマネープランに詳しいファイナンシャル・プランナーのもとを訪れました。そこで提示された離婚後の収支シミュレーションは、あまりにシビアなものでした。

正雄さんが受け取る厚生年金のうち、婚姻期間中に積み上げた部分は妻と折半(年金分割)になるため、月額約6万円が一生減り続けることに。平均余命までを想定した場合、その目減り額の合計は約1,080万円となります(※1)。

さらに、「年下の妻がいる夫」への家族手当である加給年金(年約42万円)も、離婚と同時に打ち切りとなるため、残り4年分の手当金約168万円も失うことになります(※2)。