男女の「年収格差」が鮮明な職種、縮まる職種
最新の調査では、男女間の賃金格差(男=100)は76.6と、昨年の75.8から改善傾向にあります。しかし、職業別にみるとその内実には大きな隔たりも残っています。
男性の年収トップ3は「航空機操縦士」「医師」「大学教授」で、いずれも1,000万円を突破。一方で女性のトップ3も同職種が並びますが、その額は男性に及ばないケースが目立ちます。特に「航空機操縦士」では男性平均1,616万円に対して女性1,133万円と、同じ職業でありながら400万円以上の開きがあります。高度な専門職であっても、勤続年数や役職の違いによる格差が色濃く反映されています。
一方で、男女の給与差が極めて小さい職業も存在します。「看護師」「准看護師」「介護職員」などの専門職は、性別による給与の隔たりが年数十万円程度に収まっています。これらの職種は、性別を問わず同一の評価体系で活躍できる、現代の「格差なき仕事」の代表格といえるかもしれません。
働く「場所」による格差も無視できません。産業別の平均月収をみると、トップの「電気・ガス・熱供給・水道業(44.4万円)」と、最下位の「宿泊業、飲食サービス業(27.7万円)」では、月額で約17万円もの差があります。さらに賞与を含めた年収ベースで比較すると、その開きは300万円以上に拡大します。
どの職業に就くか、どの業界に身を置くかという選択が、将来の資産形成に決定的な影響を与える――そんなシビアな現実が浮き彫りになっています。
【産業別・平均月収(男女計)】
■高水準
「電気・ガス・熱供給・水道」…44.4万円
「学術研究、専門・技術サービス」…44.0万円
「金融・保険」…43.7万円
■低水準
「宿泊・飲食サービス」…27.7万円
「サービス業(他)*」…28.4万円
「生活関連サービス、娯楽」…29.5万円
*自動車整備、廃棄物処理、機械修理、各種代行・清掃業など
「仕事はお金だけではない」という言葉がある一方で、これほどまでに開いた給与格差は、私たちの職業選択やキャリア構築に再考を促しています。