厚生労働省の調査によると、会社員(一般労働者・平均年齢44.4歳)の平均月収は34万0,600円、賞与も含めた年収は545万円でした。これに対し、職業別のランキングでは上位職種が圧倒的な数字を叩き出しています。※本記事では労働者を「会社員」、所定内給与を「月収」と表現しています。
会社員平均545万円の一方で、平均1,593万円も…「職業別年収ランキング」で見えた給与格差の正体

男女の「年収格差」が鮮明な職種、縮まる職種

最新の調査では、男女間の賃金格差(男=100)は76.6と、昨年の75.8から改善傾向にあります。しかし、職業別にみるとその内実には大きな隔たりも残っています。

 

男性の年収トップ3は「航空機操縦士」「医師」「大学教授」で、いずれも1,000万円を突破。一方で女性のトップ3も同職種が並びますが、その額は男性に及ばないケースが目立ちます。特に「航空機操縦士」では男性平均1,616万円に対して女性1,133万円と、同じ職業でありながら400万円以上の開きがあります。高度な専門職であっても、勤続年数や役職の違いによる格差が色濃く反映されています。

 

一方で、男女の給与差が極めて小さい職業も存在します。「看護師」「准看護師」「介護職員」などの専門職は、性別による給与の隔たりが年数十万円程度に収まっています。これらの職種は、性別を問わず同一の評価体系で活躍できる、現代の「格差なき仕事」の代表格といえるかもしれません。

 

働く「場所」による格差も無視できません。産業別の平均月収をみると、トップの「電気・ガス・熱供給・水道業(44.4万円)」と、最下位の「宿泊業、飲食サービス業(27.7万円)」では、月額で約17万円もの差があります。さらに賞与を含めた年収ベースで比較すると、その開きは300万円以上に拡大します。

 

どの職業に就くか、どの業界に身を置くかという選択が、将来の資産形成に決定的な影響を与える――そんなシビアな現実が浮き彫りになっています。

 

【産業別・平均月収(男女計)】

■高水準

「電気・ガス・熱供給・水道」…44.4万円

「学術研究、専門・技術サービス」…44.0万円

「金融・保険」…43.7万円

■低水準

「宿泊・飲食サービス」…27.7万円

「サービス業(他)」…28.4万円

「生活関連サービス、娯楽」…29.5万円

*自動車整備、廃棄物処理、機械修理、各種代行・清掃業など

 

「仕事はお金だけではない」という言葉がある一方で、これほどまでに開いた給与格差は、私たちの職業選択やキャリア構築に再考を促しています。