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調査で判明した4割の「つい違反」の実態
制度の施行が迫るなか、自転車利用者の意識には依然として大きな課題が残っています。 株式会社oneが実施した『自転車交通ルールに関する意識・実態調査(全国の16歳以上、週3日以上利用の1,000人対象)』によると、青切符制度自体の認知度は83.0%と高い水準にありますが、その詳細な内容については正確に把握されていません。
たとえば、制度が適用される年齢が「16歳以上」であることを正しく回答できた人は、わずか23.1%。 また、重大な事故に直結する「酒気帯び運転」までもが、比較的処分の軽い青切符の対象であると誤認している人が7割を超えています。 実際には、酒気帯び運転はこれまで通り「赤切符(刑事罰)」の対象であり、前科がつく可能性のある非常に重い違反です。 この認識のズレは、取り締まり現場でのトラブルを招く要因となり得ます。
利用者の行動実態についても、厳しい結果が出ています。 全体の41.9%が「良くないと思いながらも、つい違反してしまうことがある」と回答。 違反をしてしまう理由については、すべての年代で「急いでいる時(53.0%)」が最多でした。 また、60代以上の層では「たまたま他の車や歩行者が通っていない時(58.2%)」という理由が他年代より高く、自身の主観的な判断でルールを無視する傾向が顕著です。
年代別の教育機会の差も浮き彫りになりました。 10代・20代の68.0%が、学校や教習所などを通じて交通ルールを学ぶ機会があると回答しているのに対し、50代・60代以上では6割以上が「学ぶ機会がない」と回答しています。 自転車歴が長い層ほど、最新のルールや今回の法改正に関する知識がアップデートされていない実態があるのです。
また、自転車の違反で「自動車免許の点数が引かれる」と誤解している人が46.4%にのぼりました。 原則として、自転車の違反で免許の点数が加算(減点)されることはありません。 しかし、重大なひき逃げ事件や酒気帯び運転などの悪質な違反については、自転車の運転であっても「自動車免許の停止(免停)」や「取消」といった行政処分を受ける可能性があることは、あまり知られていません。
今回の調査では、青切符の導入により85.2%の人が「安全運転の意識が高まる」と回答しています。 反則金という経済的制裁が発生することで、これまで軽視されていた自転車の交通ルールが、ようやく「守らなければならない義務」として認識され始めています。 一方で、調査回答者からは「何が違反になるのかをもっと周知してほしい」「取り締まりの基準を明確にしてほしい」といった声も多く寄せられています。
「急いでいた」という個人的な理由は、2026年4月以降、警察官に対して一切の正当性を持ちません。 ながらスマホの反則金12,000円は、日常の買い物や食費に換算すれば決して小さくない金額です。 無駄な支出を避け、かつ自身や周囲の安全を確保するためにも、施行までの期間に正しい知識を身につけ、自身の運転習慣を見直すことが重要です。
[参考資料]
警察庁交通局『自転車を安全・安心に利用するためにー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー【自転車ルールブック】』
株式会社one『「青切符」4月導入直前!【自転車交通ルールに関する意識・実態調査】 83.0%が「青切符」制度を認知も、制度内容の周知は不十分? 自転車交通ルールを知る機会「ない」50.4%』