都会の喧騒から離れて暮らしたいと願いつつも、老後の利便性に不安を感じて踏み切れないシニア層が増えています。月に23万円の年金を受け取り、退職金と貯金を合わせて4,000万円の資産を持つ堅実さん(仮名・65歳)夫婦は、極端な田舎暮らしを見送り、生活基盤の整った地方都市を選択しました。結果として、生活水準を落とすことなく無理のない移住生活を成功させた、60代夫婦の事例を紹介します。
「定年後は古民家に住んで畑でもやりたい」〈年金月23万円〉65歳男性の夢を一刀両断した妻のファインプレー。地方移住で“快適な老後生活”を叶えられたワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

地方移住を検討する際は「生活インフラが整備されているか」をチェック

ふるさと回帰・移住交流推進機構のデータによると、2025年の「ふるさと回帰支援センター・東京」の窓口相談件数は過去最多となる7万件に達しました。窓口での相談傾向を見ると、首都圏からのアクセスもよく、適度な利便性と自然が共存する群馬県や栃木県、長野県などがランキング上位に入っており、「極端に不便な場所」よりも生活インフラの整った地域が支持される傾向にあります。

 

この背景には、過酷な地方移住の現実があります。イエコン(株式会社Clamppy)の調査によれば、地方移住をやめた人の約70%が「3年以内」で都市部へ離脱しています。その理由の上位に「買い物が不便」「移動手段が不便」といった、インフラへの不満が挙げられています。この結果から、地方で生活するイメージがある程度できていても、実際に住んでみると想像以上に過ごしにくかったということが推測できます。

 

堅実さんのように、生活基盤を落とさずに住居費を圧縮できる地方都市を選ぶスタイルは、免許返納後の生活も見据えた現代シニアの最も合理的で成功しやすい移住モデルといえるでしょう。

 

[参考資料]

イエコン(株式会社Clamppy)「【地方移住】やめた人の7割が3年以内で離脱!地方移住成功の秘訣とは?(https://iekon.jp/column/survey/32857)」

 

ふるさと回帰・移住交流推進機構「2025年「ふるさと回帰支援センター・東京」の窓口相談者が選んだ移住希望地」