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肯定派が8割の「終活」…思わぬ副産物
株式会社ハルメクホールディングス『終活に関する意識・実態調査2025』によると、終活を「すでに始めている」割合は44.0%、「今後実施する予定」は33.4%と、8割弱が終活に対して肯定的な状況です。 今や終活は、多くの人が当たり前のように行うものになっています。
また同調査では、終活をすでに始めている層の幸福度は平均6.48点と、全体(6.03点)と比べて高いことが明らかになりました。 終活を行うことが、精神面でもプラスに働いている事実が垣間見えます。
一方で内閣府『令和5年版高齢社会白書』では、人生の最終段階について家族と話し合った経験がある人は約3割にとどまると報告されています。 言い換えれば、多くの家庭で「いざという時」の前提となる本音の共有が、まだ十分ではないということです。
消費者庁などが普及を後押ししている「マイエンディングノート」の活用事例を見てみると、資産情報の共有以上に、家族へのメッセージを通じた心の交流が、本人の精神的な安定に寄与していることがわかります。 死を意識することは、反面「残された時間を誰とどう過ごしたいか」という生の希望を浮き彫りにすることに他なりません。
佐藤さん夫婦のように、終活を「過去の清算」ではなく「未来の対話」として捉え直すことができれば、それは夫婦関係を再定義する絶好のチャンスとなります。 事務的な手続きの先にある、パートナーとの新しい関係の構築。 それこそが、終活がもたらす最大の功徳といえるのかもしれません。
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