「投資を始めたいけれど、お金に余裕がない……」。都内在住、年収350万円で25歳会社員の太田さん(仮名)は、投資の必要性を感じながらも、物価上昇の影響などから投資に回せるのは「月1万円が限界」といいます。そんな太田さんが新NISAで35年間、コツコツ「少額積立」を続けた場合、60歳時点で資産はいくらになるのでしょうか。本記事では、利回り3%・5%・7%(年率)のケースでFPがシミュレーションします。
月1万円が限界です…年収350万円・25歳の会社員が「新NISA」で少額積立を35年間続けると?60歳時点の資産額を〈利回り3%・5%・7%〉でシミュレーション【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

新NISAで35年間積み立てた場合の資産額は?〈利回り3%・5%・7%〉で試算

それでは、太田さんが新NISAを活用し、25歳から月1万円を35年積み立てた場合、60歳時点の資産はいくらになるでしょうか。金融庁の「つみたてシミュレーター」を利用し、「利回り3%・5%・7%(年率)」のケースで試算します。

 

なお、今回の試算では、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のようなインデックスファンドを想定しています。

 

2025年の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の上昇率は+20.5%、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の上昇率は+15.7%でした。しかし、毎年同じ上昇率で上がり続けることはありません。+15%の年もあれば、-10%の年もあります。

 

長期で見ると、年間の平均上昇率は4~5%程度に収まる傾向があるため、今回は幅を持たせて「利回り3%・5%・7%」の3つのケースで試算しています。

 

シミュレーション結果は、次のようになりました(手数料を除く)。

 

■運用利回り3%(年率)の場合

 

・投資元本(35年間):420万円

・運用収益:+315万円

・運用結果:735万円(元本の約1.75倍)

 

■運用利回り5%(年率)の場合

 

・投資元本(35年間):420万円

・運用収益:+688万円

・運用結果:1,108万円(元本の約2.6倍)

 

■運用利回り7%(年率)の場合

 

・投資元本(35年間):420万円

・運用収益:+1,291万円

・運用結果:1,711万円(元本の約4.1倍)

 

7%(年率)で運用できた場合でも、いわゆる「老後資金2,000万円」には届きません。しかし、35年という時間を味方につけ、複利の効果を活かすことで、資産は着実に増えていきます。

 

また、年収が上がって家計に余裕が生まれたタイミングで毎月の積立額を増やせば、資産が増えるスピードはさらに早まるはずです。

 

なお、もしNISA口座を利用していなかった場合、上記の運用収益に20.315%の税金が課されます。このことからも、NISAの非課税メリットがいかに大きいかがわかります。

 

 

月1万円の少額積立から学ぶ「資産形成の本質」

月1万円という少額でも、35年間積み立てれば元本だけでも420万円。運用次第では、将来1,000万円以上に増える可能性もあります。

 

もちろん、投資にはリスクがあるため、本記事のシミュレーションどおりの結果になるとは限りません。しかし、時間を味方につけて、資産形成の鉄則である「長期・積立・分散」を実践することで、着実に資産を積み上げられる可能性を高めることはできます。

 

大切なのは、金額が多いか少ないかではなく、「投資を続ける習慣」を身につけることです。

 

「お金が余ったら投資しよう」と考えるのではなく、積立額が1万円であれば、生活費が最初から1万円少ない状態で、どのようにやりくりするかを考えましょう。

 

その際は、スマートフォンの料金プランを見直したり、利用頻度の低い動画配信サービスを解約したりと、固定費の削減から始めることをおすすめします。ただし、体調が悪いのに病院へ行くのを我慢したり、無駄遣いをしないように家に閉じこもったりするのはやめましょう。

 

月1万円の積立が難しい場合は、月3千円や月5千円からでも構いません。家計に余裕が出てきたタイミングで、積立額を増額すれば問題ありません。まずは無理のない金額で始めて、資産形成の第一歩を踏み出しましょう。

 

 

 

ファイナンシャルプランナー

近藤 章仁

 

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