かつては親が子の手を引いてくれたのが、今は子が親の手を引く番へ。頭では分かっている「親の老い」。しかし、実際目の当たりにすると、ついつい急かしたり苛立ったりしてしまう子どもは少なくありません。本記事では、西川満則氏、福村雄一氏、大城京子氏、小島秀樹氏共著の書籍『終活の落とし穴』(日本経済新聞出版)より、終活の現場で頻発する親子の衝突と、スムーズに手続きを進めるために必要な「基準の調整」について解説します。
「休みは今日しかないのに…」付き添いで一緒に行った役所の手続き。震える手でサインに手こずる親を見て、子どもがつい放ってしまった〈残酷な言葉〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

親子で終活の話し合い、押さえておきたい4つのポイント

親子でお金に関する大事な話をするには空気作りが大切です。お互いが話しやすくなる空気を作れるように意識しましょう。特に子どもは、今の親の状況や状態に合わせたコミュニケーションを取るように意識したいものです。年齢を重ねた親と向き合う過程で自分の基準を親側に合わせる「調整作業」が必要ではないでしょうか。

 

親と子の役割の変化を意識してコミュニケーションを取っていくことが落とし穴に落ちない第一歩になります。私のような第三者を介在させることも大事な視点になります。私は

 

1.お金

2.住まい

3.判断力

4.精神面

 

の4つのテーマを意識して親子のやり取りに関わります。この4つを聞いていくことで親子の関係性や親の人となりや価値観を確認します。過去の仕事のことや、趣味嗜好を聞くと、親子がどのような過去を過ごしてきたかが見えてくる
ことが多いです。何気ない一言や、過去の振り返りの中に、その人の本質が表れてきます。

 

出所:筆者作成
[図表]価値観を確認する上で重要な4つのテーマ 出所:筆者作成

 

親子だけで話すのが難しければ、第三者を介在させることを検討してみるのがお勧めです。第三者が関わることで親子だけでは話しづらいことが話しやすくなるということがあります。第三者と親が話していることを子どもが聞き、第三者と子どもが話していることを親が聞くことで、親子がそれぞれの考えや思いを知ることができます。

 

 

西川 満則 

福村 雄一 

大城 京子 

小島 秀樹