総務省が発表した最新の『住民基本台帳人口移動報告 2025年結果』では、物理的な移動を止めてしまったかのような日本人の姿と、活発に国内を動き回る外国人の姿が浮き彫りになりました。なかでも衝撃的なのは、西の拠点・大阪圏で起きた「53年ぶりの大異変」です。最新統計の裏側に隠された、日本社会の大変化を読み解きます。
引越しすらできない日本人と、日本中を駆け回る外国人…最新統計が暴いた「人口移動」53年ぶりの大異変 (※写真はイメージです/PIXTA)

大阪で起きた「53年ぶり」の歴史的快挙

今回の統計で最も注目すべき「大異変」は、大阪圏(大阪・兵庫・京都・奈良)で起きました。

 

長らく「東京一極集中」の影で人口流出に苦しんできた大阪圏ですが、2025年は8742人の転入超過を記録し、前年から6000人以上の大幅な拡大を見せました。

 

特筆すべきは、大阪圏における「日本人男性」の動きです。統計によると、日本人男性の大阪圏への転入超過は、1972年以来、実に「53年ぶり」の出来事となりました。1970年の大阪万博直後の熱狂以来、半世紀以上にわたって続いていた「大阪離れ」に、ようやく終止符が打たれたのです。

 

一方で、「東京一極集中」には陰りが見えています。東京都の転入超過数は6万5219人と全国最多を維持してはいるものの、前年比では約1.4万人(17.7%)という大幅な縮小となりました。東京のコスト高や過密を避ける動きが、大阪という「西の受け皿」への回帰を促している可能性があります。

 

「53年ぶりの異変」は、新たな多極化の時代へ踏み出したサインかもしれません。