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「月3万円」の命綱が切れた日……追い詰められた51歳息子の苦渋の決断
「母には本当に申し訳ないと思っています。でも、これ以上は限界で、どうしようもなかったんです」
そう語るのは、IT関連企業で契約社員として働く高橋直人さん(51歳・仮名)です。高橋さんは半年ほど前から、地元の公営団地で一人暮らしをする母・よし子さん(75歳・仮名)への仕送りができなくなったと明かします。
高橋さんの月々の手取りは、残業が多かった時期で約30万円。しかし、昨今の事業不振とプロジェクトの縮小により、現在は約26万円まで減少しています。
「IT会社の契約といっても、50代で現場を回る身。若いころのようにスキルで時給が跳ね上がることもなく、むしろいつ契約を切られるかという恐怖と隣り合わせです」と高橋さんは吐露します。
家賃は月8万円。光熱費や通信費、食費、そして年々重くなる社会保険料。これらを差し引くと、手元に残る金額は決して多くありません。そのなかから、高橋さんは10年以上にわたり、母・よし子さんへ毎月3万円を送り続けていたのです。
一方、よし子さんの収入は、亡き夫の遺族年金と自身の老齢基礎年金を合わせ、月約8万円。そこから家賃3万円を差し引くと、残るのはわずか5万円です。光熱費や医療費を支払えば、1日の食費を数百円に抑えなければ生きていけない計算になります。高橋さんからの3万円がなければ、生活は成り立ちません。
「父が遺してくれた貯金があるから『大丈夫、心配するな』と言っていたんですが……」
今年の正月に帰省した際、高橋さんはよし子さんの暮らしぶりに驚いたといいます。
「暖房代を節約するためにエアコンはつけずに、何枚も重ね着して、さらに布団や毛布にくるまって過ごしていました。『結構、暖かく過ごせるんだ』『節約になっていい』と笑っていましたが、お金が足りないのは明らかでした。今年は雪も多いですし……」
先日、大寒波の到来で、地元では夜の気温が氷点下10度くらいまで下がるというニュースを聞き、心配した直人さん。よし子さんに電話をするも、やはり「大丈夫、心配するな」と繰り返すだけだったそうです。
「母に何もしてあげられない……本当に情けないです」